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求む!腕利きの暗号屋さん 電子政府にらみ通産省
名だたる不正侵入者でもまず破れないが、コンピュー
ターの記憶容量を食わずにすんなり動き、使い方も簡単
――そんな暗号技術の公募に通産省が初めて乗り出し
た。政府は2003年度をめどに「電子政府」の基盤を
作るが、個人情報や機密文書がネット上を飛び交うた
め、それらを保護する暗号の出来がシステムの実用性を
大きく左右する。このため、国内の暗号専門家に呼びか
けて、導入の可能性を探る。
同省によると、国内にはこれまで、客観的な立場で暗
号の優劣を決める機関がなく、開発者のPRだけが先行
していたという。このため、改めて民間から技術を出し
てもらい、外郭団体の「情報処理振興事業協会」に委託
する形で、電子政府に適当なものをさがすことにした。
応募された暗号は、守秘性能を中心に様々なテストが
実施される。また実際にコンピューターに入れたときの
動きの速さや、複数の機種との互換性なども調べる。結
果は来年2月ごろ公表し、来年度以降の政府の情報保護
施策に生かす考えだ。
いまのところ同省は「仮に成績優秀でも、電子政府の
共通暗号として使われるかどうかは将来の課題」として
おり、賞金や賞品もない。だが「製作者は『この技術は
公的に高い評価を受けた』と後々主張できる」(情報セ
キュリティ政策室)として、積極的な応募を呼びかけて
いる。締め切りは7月14日。問い合わせはファクスで
同協会暗号技術調査室(03・5978・7518)
へ。(01:15)