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アジア・太平洋軍事・諜報ニュース00-124号
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●制服を着たCNN
・ペンタゴンは、マスメディアを地要した心理作戦を行っている。
独立軍事評論、2000年6月2日
米国軍政指導部は、世論の目的指向形成に大きな重要性を付与している。
これは、NATOブロックの利益のために西側聴衆の見解形成に指向された情報・
宣伝及び心理性の広範囲な複合措置が実施され始めたとき、コソボにおける
米国及びその同盟国の軍事作戦過程において特に明白に現れた。
最大の利益を提示するのは、最大のマスメディアの利用した心理作戦(PSYOP)
実施のテーマである。マスコミとPSYOP機関の協力及び共同努力の調整問題には、
今年2月初めにアーリントン市(ワイオミング州)で行われた特別シンポジウムが
取り組んだ。会議において、抽出情報の伝達のためのマスコミの利用並びに広い
聴衆の感情、動機及び見解、最終的には、他国の政府、並びに非政府組織及び
グループ行動への作用の目的設定の可能性が審議された。
2000年3月末に発行された米紙「サンホセ・マーキュリー・ニュース」の記事に
おいて、最大の通信社CNNの番組の準備及び放送への米軍第4心理作戦群(GpPsO)
の軍人の参加の事実が記述された。
CNNで直接働いていた特殊グループには、第4GpPsO第30資料準備・配布大隊の5人
の軍人が含まれた。数週間、彼らは、ニュース放送のための資料の準備及び処理
に従事した。アーリントンのシンポジウムで第4GpPsO指揮官クリストファーS.
ジョン大佐が表明したところによれば、軍人が、マスコミその他の情報機構との
協力整備のためにこの群により作成された「実地教育」プログラムの枠内において
軍人が活動した。2人の軍人は、CNNのテレビチャンネルで、2人はラジオ放送で
働き、1人は衛星情報の処理に従事していた。第4GpPsOとCNNの共同活動は、
セルビアにおける作戦終了前日の1999年6月7日に始まった。
行われるPSYOPの規模に関しては、同期間に、軍事専門家及び分析者がNATOの行動
のための積極的プロパガンダにより、ニュース放送及び分析伝達時間の大部分を
文字通り埋めた一連のCNNの放送が行われた事実が証明している。CNNの報道の
客観性の欠如及び放送の注文的性格に関しては、コソボにおけるNATOの作戦に
関する報道の主任の選定も証明している。アメリカ人の感情を巧みに利用したCNN
の主任報道員は、米国国務省の公式代表ジェームス・ルービンの妻であるクリス
チャン・アマンポールだった。コソボにおけるセルビア人の残虐行為並びに
コソボの女性及び子供の苦痛に関する話題の解説のための女性通信員の利用は、
アメリカ聴衆に対する強力な心理的作用を有したことを指摘すべきである。
コソボにおける作戦の最初の2週間だけで、CNNは、30以上の記事を準備し、
インターネット上に掲載した。各記事は、NATO公式代表(ジェミー・シー又は
デビッド・ウィルビー等)を引用したトニー・ブレアに関する言及を平均7回
含んだ。各記事において9回以上、「難民」、「民族浄化」、「大量殺人」の
言葉が現れた。同時に、ユーゴスラビアの平和的住民の犠牲に関する言及は、
平均0.3回しか見あたらない。報道記事の内容の分析は、行われている心理作戦
が良く準備され、処理されているとの結論を下すことを可能にする。この全ては、
コソボにおいてNATOにより行わる作戦に関する問題に対する世論の形成における
CNNと第4GpPsOの協力の成功に関して証明している。
聴衆への作用の順調な事例の1つとなったのは、いわゆる「客観的」数値及び
文書データの利用である。つまり、CNNの分析者の1人は、セルビア兵用の血液
バンク創設のために、700人のアルバニア人の子供が使用された事実があたかも
あったかのように表現した。当偽情報は、当然のことながら、西側世論に
ショッキングな印象を引き起こした。
CNNその他のマスコミと第4GpPsOの協力は、聴衆の最大限の補足を念頭に入れ、
偽情報の積極的実施能力は、資料の各種形態による発信、聴衆の感受性への記憶
を含んでもいる。
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●掲示板こちらの方も、よろしくお願いします。
・分析・予測・戦略計画会議:
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元諜報員
nda6373@geocities.co.jp