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オウムの信者がサリンの化学式を書いたメモを持っていて,それから「オウム,サリ
ン研究を継続」と書かれました。まあ,これは過剰反応だなと思いますが,
http://news.yahoo.co.jp/headlines/mai/000529/dom/22000000_maidomc115.html
<オウム真理教>毎日新聞などを提訴 サリン化学式報道で(毎日新聞)
http://info.aleph.to/info/2000-04a.html#000529
アレフ発表
と抗議されたようですね。
一方,休眠前のオウムのサイトでは,ここの皆さんはよく御存知だと思いますが,
「あれは本当にサリンだったのか」「サリンだけがまかれたのか」等々の疑問を盛ん
に吹聴していました。マスコミには黙殺されましたが,拝聴すべき部分もあることは
確かです。
そこで私もサリン研究を始めることにしました(`_´)。
が,とりあえず,学術誌に発表されたサリン関係の文献でかなり手に入りにくいもの
のスキャンをアップしましたので,期間限定で公開します。6/10までしか置いときま
せん。速攻でダウンロードしてください。
http://members.tripod.co.jp/postx/aum/sarinbunsyo.html
サリン関連文書限定公開
からどうぞ。
*「有毒化学物質による事故対応策」木村祐二(水環境学会誌Vol19 No.2 1996):PDF
書類324K
松本,地下鉄サリン事件における環境庁の対応及び教訓。地方自治体に配布した「サ
リン等の分析法マニュアル」。なお本文中の記述で,地下鉄サリン事件においては環
境庁が分析の協力を申し入れたが,警視庁の方で独自に行うとの連絡だったので,環
境庁としては「地下鉄駅構内から地上に漏洩して一般環境を汚染しないかどうか」の
チェックのみ行ったとある。
*「松本市における有毒ガス中毒事故への対応」降旗敦海(水環境学会誌Vol19 No.2
1996):PDF書類296K
長野県衛生公害研究所で実際に事故の分析調査を担当,サリンを検出した分析官がか
たる原因物質の探索過程。地方研究所に咲く月見草の渋い分析。
*「私にとってのサリン事件」森謙治(化学 50巻 8号 1995):PDF書類196K
松本サリン事件以降の筆者のサリン報道との関わり。
*「サリンの生い立ち 誰が何のために作ったのか」Anthony T. Tu(化学 50巻 8号
1995):PDF書類303K
サリン三兄弟の誕生,ナチスドイツによる大量生産,イラクによる実戦使用,サリン
弾への警告。
*「毒としてのサリンと中毒の治療薬」鈴木康男
「神経ガスの毒性発現のメカニズム」宮本徹(化学 50巻 8号 1995):PDF書類564K
サリンの毒性発揮のメカニズム及び治療薬PAM。
*「サリンとどうやって特定できるのか」Anthony T. Tu(化学 50巻 8号 1995):PDF
書類236K
微量の検出物からどの神経ガスかを特定することができるかどうかの検討。なお筆者
のAnthony T. Tu(コロラド州立大学教授/生化学)は松本事件の直後の段階では
「サリンへの特定」について疑義を表明していましたが,地下鉄事件以後書かれたこ
の文章では肯定的見解を述べている。また流出した早川ノートを見たような記述があ
る。