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【ニューヨーク2日共同】
著名投機家ジョージ・ソロス氏率いる米ヘッジファンド大手のソロス・ファンド・マネジメントは二日、最高経営責任者(CEO)のダンカン・ヘネス氏が今月三十日付で辞任することを明らかにした。
ソロス・グループでは今年四月、中核の「クオンタム・ファンド」の主任運用責任者スタンリー・ドラッケンミラー氏ら二人が辞任。昨年九月に就任したばかりのヘネス氏の辞任は、先物商品やデリバティブ(金融派生商品)への巨額投資で高収益を狙うヘッジファンドの時代が事実上終わろうとしていることを象徴している。
ヘネス氏は、九月三十日まで顧問としてソロス・グループに残るが、同社は後任CEOについては答えていない。
ヘネス氏は、ドイツ銀行と合併した米銀大手バンカース・トラストの元財務責任者の実績を買われ事業拡大を狙って初代CEOに就任。しかし、運用成績が上がらないことなどから、ドラッケンミラー氏らの後を追って辞任する形になった。
ジュリアン・ロバートソン氏率いるタイガー・マネジメントも三月に全ファンドの清算を表明している。