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【モスクワ29日時事】
旧ソ連のスターリン時代に政治警察のトップとして大粛清に中心的な役割を果
たし、その後、銃殺刑に処された故ベリヤ内務人民委員に対する名誉回復裁判で、ロシア最高裁軍事法廷
は29日、同氏の名誉回復を一切認めないとの決定を下した。
ベリヤ氏の遺族らは政治的弾圧の犠牲者に対する復権法を根拠に同氏の名誉回復を求めていたが、最高
裁は、同法は旧ソ連の国家安保および内務機関の最高指導部には適用されないとの認識を示した。
ベリヤ氏はスターリンの支持を得てグルジア共産党第1書記から1938年に国家保安委員会(KG
B)の前身に当たる内務人民委員に就任した。スターリン粛清の組織者の1人だったが、スターリン死去
後に失脚。53年に銃殺刑に処せられたとされる。
[時事通信社 2000年 5月29日 20:35 ]