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死亡率が高いことから、「人食いバクテリア」とも呼ばれる劇症型のA群レンサ球菌(GAS)が激しい症状を起こす原因の一つを、大阪大歯学部の川端重忠・助教授(微生物学)が、動物実験で突き止めた。インフルエンザなど他のウイルス感染が同時に起きる『複合感染で劇症化する』らしい。予防策の検討などにもつながりそうだ。二十九日から札幌市で開かれる日本細菌学会で発表される。
GASは、のどの炎症や発熱といった症状を引き起こす。劇症化せず、せきや食品などを通じて集団発生することがあり、各地で毎年、流行が報告されている。
通常は抗生物質で治療するが、劇症化すると急激に敗血症を引き起こし、全身の筋肉が溶けるなどして短時間で死亡することがある。進行も早く、体調の異常に気づいて車を運転して来院した患者が三時間後に死亡する例もあるという。
(5月28日03:09)