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http://news.yahoo.co.jp/headlines/mai/000526/dom/08140000_maidomm199.html
2000年5月26日(金) 8時14分
<特報・オウム真理教>管財人がパソコン事業容認の合意を修正(毎日新聞)
オウム真理教(アレフに改称)の破産管財人、阿部三郎弁護士は25日、教団に対し、一連の事件の被害者への賠償のためパソコン事業などの営業活動を容認するとした合意を見直す方針を伝えた。「事業容認は教団の存続につながる」という事件被害者らの意向を尊重したためで、被害者らへの債務の支払い条件などを含む教団の賠償計画が修正される見通しとなった。
阿部弁護士によると(1)教団のパソコン事業容認は、被害者弁護団の承認を得ることが不可能と思われるため、合意には含めない(2)教団の賠償計画に支障が出ることも予想し、半年に1回経済情勢に見合った返済条件の見直しを行う――などの修正案を教団側に伝えた。教団側はこの提案を基本的に了承し、持ち帰って検討すると返答したという。
修正案では、教団が事件被害者らの債権など約40億円ついて支払う責任があるという合意の骨格は残るものの、教団名「アレフ」の名称変更や、教祖だった松本智津夫被告(45)の一連の事件への関与を推認すると破産管財人に対して認めることなど、他の申し入れ事項も取り消されることになった。
教団の営業活動容認については、今月20日に総会を開いた地下鉄サリン事件被害者の会(高橋シズエ代表世話人)が「教団の生き残り策でないことが証明されない限り反対」との見解をまとめた。また、松本サリン事件の遺族の一部も被害者弁護団との意見交換で「オウムの活動を前提に金を受け取る気はない」と反対し、オウム真理教被害対策弁護団の弁護士らからも「教団の承認につながる」と強い懸念の声が上がっていた。
阿部弁護士は「被害者弁護団の了解という前提が崩れれば、教団の事業を認めることを条件には出来ない」と話している。
教団側は今月11日、約40億円を支払うことなどで破産管財人と大筋で合意し、破産管財人は経営内容公開などの条件でパソコン事業などの営業活動を認める意向を示していた。
[毎日新聞5月26日] ( 2000-05-26-00:34 )