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回答先: ★阿修羅♪さん、佐藤雅彦さん、どうもです 投稿者 陰謀王子☆彡 日時 2000 年 5 月 24 日 00:08:36:
NapsterとGnutellaの登場で「著作権の時代」が終わる？
http://www.zdnet.co.jp/news/0004/24/arnold.html
Steven Arnold, ZDNet/USA
最近のコラムでPC WEEKのScot Petersenが，MP3交換ソフトの「Napster」
を，「インターネットが生んだWebブラウザ以来の“キラーアプリ”」と表現
していた。ほかのツールは生産性の向上に寄与したりクールな機能が光ったり
するものだが，Napsterとその従兄弟たちは，音楽業界に，まさに“キラー
（殺人者）”としての脅威を与えている。
過去1年間，モンゴルの秘境で岩の下に隠れて生活していたという人でない
限り，Napsterがインターネットを介した音楽――時には著作権付きの音楽だ
ったりする――の交換を可能にするソフトだという事実は知っているだろう。
検索とダブルクリックというシンプルさで，過去30〜40年間，ラジオから流れ
てきた楽曲を，事実上すべて発見することができる。
問題がNapsterのみに限ったことなら，遮断するのは簡単だ。Napsterには中
央サーバがあるから，警察がそれを差し押さえればいい。それで終わりだ。し
かしNapsterには「Gnutella」という従兄弟がいる。この従兄弟の誕生で，問
題は数倍難しくなった。Gnutellaには1台の中央サーバというものが存在せ
ず，有志が2人いるだけでネットワークを築くことができ，しかもそのネット
ワークは，なんの足跡も残さずに消滅できるのだ。
一時的現象ではない
Gnutellaは，始まりにすぎない。テクノロジーによって，不正なファイル交
換の一掃は，相応な結果が得られるとは思えない試みになろうとしている。
いずれGnutellaが暗号化の技術を取り込む日がくるかもしれない。ユーザー
の名前を秘匿する各種の仕組みを導入することも可能だ。例えばファイルを，
まず最初に，無作為に抽出したあるユーザーのところにバウンドさせてから，
本来のユーザーに届けるようにすることもできる。効率は落ちるにしても，こ
れによって追跡は難しくなるし，DSL／ケーブルモデムの浸透とともに，これ
は「使える手」になっていくだろう。仮にすべての試みが失敗したとしても，
米国外にサーバを設置して，物理的に米連邦捜査局（FBI）の手が届かないと
ころに不正行為の証拠を置いてしまうという手口も考えられる。
音楽だけの問題ではない。電子的な形にすることさえできれば，すべてのも
のはオンラインで交換可能だ――写真も，ソフトウェアも，映画も，本も。こ
れは，単なる一時的な現象ではない。1つの潮流となり，徐々に防御が難しく
なっていくだろう。
実際，法執行機関によるこの行為の取り締まりは，スピード違反の取り締ま
りよりはるかに難しい。最終的に私たちは，飲酒やスピード違反の取り締まり
と同様，私たちが現在「海賊行為」と呼んでいるものは，「消滅することのな
い人生の在り方の1つ」なのだと認めざるを得なくなるだろう。
禁酒法は廃止され，スピード制限は大幅に緩和された。これと同様コンテン
ツ制作者らは，情報流通がイコール無料あるいはほぼ無料に近い存在であるこ
とを認めざるを得なくなる。換言すれば，著作権法と呼ばれるものは，まもな
く有名無実な存在になるだろう。そして新たな時代の勝利者は，この前提のも
と，それでも収益を得る手段を見いだした人たち，ということになるだろう。
どうしたらいいか？
例えば，自分のクレジットカード番号でログインして，1曲当たり25セント
で音楽をダウンロードできるNapsterのバージョンが生まれたとしよう。最新
かつ最も質の高い音楽を入手したければ，人々はきっとそれを使うだろう。な
かなか見つからない楽曲が見つけられたり，歌詞からも検索が可能な高度な検
索アルゴリズムを備えたサイトであれば，人々はそれを使うだろう。自分の好
みの音楽と同じジャンルの曲が欲しいという人も，そのサイトの検索機能を使
う可能性がある。そのサイトのダウンロードは稲妻のごとき速さだし，そこを
使えば，自分の好きな音楽を生み出してくれたアーティストを支援することに
もなるのだ。
そこで得られる曲は，多少時間が経てば，ほかの非公式サイトでも手に入る
かもしれない。だがその非公式サイトの品質は信頼がおけないだろうし，曲を
見つけるのも難しいだろうし，ジャンル別のうまい構成はなされていないだろ
うし，ダウンロードにも時間がかかるだろう。加えて，倫理上の問題もある。
「人はその努力に対して双方の対価で酬われるべきである」と考えている人は
多い。私たちはただ，「聴きたい曲が1曲しかないCDに15ドル払うのはちょっ
と払いすぎではないか」と考えているだけなのだ。
ほかのテクノロジーもすべてそうだが，インターネット音楽革命がもたらす
結果を予測するのは困難あるいは不可能だ。
しかし私はこう予測している。私たちは今，まもなく本格的に始まる，痛み
を伴う変革の時代にさしかかっている。音楽はインターネット上で無料で入手
可能に，あるいは極めて低価格で入手可能なものになる。それにより最終的に
は，より多くの人が音楽を購入するようになる。値段が4分の1になるなら，10
曲と言わず40曲購入したっていい。最終的に音楽産業は，今日よりはるかに高
い価値へと到達するだろう。そしてアーティストを含む全員が，その恩恵に浴
することができるはずだ。
だがそうなる前に，音楽産業は自分の芝生を守ろうという動きをやめて，不
可欠な作業に力を注ぐ必要がある。音楽業界は，世界のNapster／Gnutellaを
打ち負かすことはできない。だから，業界が賢明になり，この潮流に参加する
時期が早ければ早いほど，この業界の新千年期の約束の地への到達と繁栄も，
それだけ早い時期にやってくるだろう。
（※本稿の筆者Steven Arnold氏はインターネットセキュリティ企業ICSA.net
のシニアデベロッパー）
[Steven Arnold, ZDNet/USA]
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