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【ブリュッセル24日共同】
アンネ・フランクの「アンネの日記」から削除され、現在は米ニューヨークで保管されている未公表の4ページが今後1年以内にオランダに里帰りし、原文に編入されることになった。4ページは両親の結婚生活を批判する内容だったため、父親のオットー・フランク氏が1980年に亡くなる直前、親友である「アンネ・フランクの家」の元館長に譲り渡し、公開を阻んできた。
オランダ教育・文化・科学省によると、未公表部分の引き渡しを求めていた同政府は、仲介者を立てて元館長側と交渉した結果、返還への同意を取り付け、日記の「完全版」復刻への道を開いた。オランダ政府は見返りとして、米国のユダヤ系教育財団に12万ドル(約1300万円)の活動資金を提供。元館長所有の未公表日記を預かっている競売会社クリスティーズと協力し、反ユダヤ主義撲滅への援助を進める。