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回答先: 「水の流出口」の証拠写真 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 6 月 25 日 19:50:18:
2000.06.29 Web posted at: 5:08 AM JST (2008 GMT)
NASA(アメリカ航空宇宙局)が火星に水があると発表し、生命の期待を含め、火星への関心が一気に高まったが、今後、米国をはじめ、欧州、日本による火星探査が相次いで計画されている。各国の目標は2003年前後。各国は独自の宇宙技術を駆使して火星探査の計画を練っており、火星を舞台にした、宇宙技術の展示会といった様相を呈している。
既に火星に向かっているのは、日本の火星探査機「のぞみ」だ。「のぞみ」は、文部省の宇宙科学研究所が中心となって開発した総重力540キロの探査機。当初は1999年の火星軌道投入が予定されていたが、地球軌道離脱で燃料を使いすぎたため、スケジュールを大幅に延期。現在、軌道を修正して火星に向かっている。火星到着は2003年末から2004年初めの予定で、なぜ火星が水を失ったのかに焦点を絞り、上空から地表を観測する。
「水の跡」へ着陸なるか、欧州の「ビーグル2」
一方、欧州宇宙機関(ESA)は、小型着陸船「ビーグル2」を火星に送りこむ。「ビーグル2」は、軌道船「マーズ・エクスプレス」に搭載され、2003年の12月に火星軌道に到着、着陸して地質調査や生命探査を行う。
「ビーグル2」には、先日発見された「水の跡」付近への着陸が期待されるが、「水の跡」が最も多かった南半球への着陸には問題が多い。到着予定の12月は、火星の南半球は「秋」か「冬」で、極度の低温による機器への影響が懸念される。耐寒タイプのバッテリーでは、着陸船の許容重量を超えてしまう。そのため、欧州宇宙機関は、赤道に比較的近い、北半球に位置する「水の跡」付近への着陸を検討中だ。
NASAは今夏にも詳細を発表
一方、「水の跡」発見でセンセーションを起したNASAも、2003年に向けて、火星探査計画に着手する予定で、今夏にも詳細が発表される見通しだ。NASAの広報官ドン・サベージさんは、選択肢の一つとして、複数の衛星、探査機を組み合わせて地表を探査するという方法を挙げている。例えば2001年の衛星は赤外線イメージを使って、水に関係するミネラルを探知、2003年には無人探査機を地表に送り込む一方、衛星で高解像度の映像を取る--などだ。
火星での新発見を求め、各国がしのぎを削っているが、NASAの研究者リチャード・ジュレックさんは、ライバル意識を持つよりも、互いに協力して、技術を補うことの大切さを強調している。特に話題となっている水の存在について、各国が協力すれば、成果は大きい。しかし、NASA内部には、火星探査機を「水の跡」など、正確な場所に着陸させることが実現するのは、早くとも2005年か2008年ごろになるという慎重な見方もある。