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回答先: Re: 「現存の兵器より一層恐ろしい兵器」で対抗も ロシア外相が異例の警告 投稿者 きの 日時 2000 年 6 月 28 日 14:22:45:
◎症状伴わず「エボラ」感染〜空港検査“素通り”の可能性〜輸血などで患者広がる恐れ(産経)
【ワシントン27日=中田雅博】
一九九五年にアフリカ中部ザイールで死者二百人を超える猛威を振るい、八〇%以上の高い致死率で恐れられているウイルス感染症のエボラ出血熱で、発熱や出血などの症状を伴わずに感染するケースがあることがアフリカの研究者によって確認された。
このため、一見健康体に見える感染者から、輸血や性行為などを通じて新たな感染が起こる可能性があるほか、空港でウイルスの侵入を食い止める検疫も素通りする恐れが出ており、各国衛生当局は「警戒が必要」と指摘している。
医学雑誌「ランセット」の最新号で、初めて報告されたもので、ガボンのフランスビル国際医学研究センターのエリック・レロイ博士らが「エボラ出血熱が、一九九六年にアフリカ西海岸のガボンで流行した際、ある患者は全く症状が現れなかった。その後の研究で、二十四人中十一人の感染患者は症状が現れないまま、血液中のウイルス抗原抗体反応が確認された」と述べた。
とくに「エボラウイルスは、感染してから少なくとも最初の二週間、これらの症状のない患者の血液中に生存し続けた」という。
エボラウイルスは、これまで患者の血液から直接感染するとされており、院内感染が中心とみられてきたが、米国疾病管理センター(CDC)は、今回の新発見によって、エイズウイルス(HIV)と同様に「輸血や献血からエボラウイルスが感染する恐れが出てきた」と警告している。
さらに、研究者は男性患者の精液中にエボラウイルスを確認しており、「知らないうちにセックスを通じて感染する恐れがある」とも指摘した。
エボラ出血熱は致死率の高い感染症で、一九九五年前半にはザイールで大きな流行があるなど、アフリカ地区では断続的に発生。感染後、五−七日以内に死亡する例が多く、予防・治療法も確立していない。世界保健機関(WHO)はマールブルグ病、ラッサ熱に並ぶ国際伝染病のひとつとして警告している。
厚生省では、エボラウイルスの国内への持ち込みを食い止めるため、成田空港検疫所が高熱や出血の症状を示す乗客に警戒している。また、昨年二月にはエボラ出血熱の感染を想定して検疫感染措置訓練を実施したが、こうした“水際作戦”も全く役に立たない可能性が出てきた。