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回答先: Re: 敦煌でシリア語聖書発見 投稿者 大発見? 日時 2000 年 6 月 24 日 17:24:34:
シリア語バルクの黙示録(旧約偽典)発見?とイスラエル・バラク首相
シリア語訳聖書発見の報を聞いて、まず連想したのが、
シリア語バルクの黙示録(旧約偽典)でした。
以前、ヨベル書のときなどにも引用した、
旧約外典偽典概説−付・クムラン写本概説−
レオンハルト・ロスト著 教文館1972年
荒井献・土岐健治共訳
によると、
シリア語バルクの黙示録(旧約偽典)が由来する6世紀の
シリア語聖書の写本があるようです。
(ミラノ、アンブロシア写本、B21 Inf. fol. 265b-267b)
(聖書専門家ではないので、上記の数字の意味が分かりませんが、検索は可能と思います。スミマセン)
シリア語バルクの黙示録(バルクはエレミヤの書記)に関しては、A.M.ケリアニがこれを発見し、
1866年にラテン語訳、1881年にシリア語本文、1883年に本文の写真版を出版した、とあります。
いわゆる失われた十部族にあたると思われる、「九つ半の部族」に宛てた78─86章の「バルクの手紙」の部分は古くからシリア語聖書の一部であった模様で、今回の発見には、この部分が含まれている可能性が高いです。
なお、この「バルクの手紙」の部分は、イスラエルの2つ半の部族と、九つ半の部族に1通ずつ手紙を書き送ることを約束し、九つ半の部族に宛てた手紙の内容を記した後、シリア語バルクの黙示録が突然中断していることから、今回の発見でその中断以降の部分が新発見される可能性もあります。
なお、内容的には、これも以前こちら(★阿修羅♪空耳)に解説を転載した第四エズラ書(エズラ第2書)との関連が深いようです。
教文館の外典偽典全集には所収だったはず(持ってません(^-^;)で、日本語訳もあります。
イスラエルのバラク(バルク)首相、ここで連立与党の一翼を占めていた宗教政党「シャス」の連立離脱が見送られたことから、今しばらく、政権の方は安泰の様子ですね。まさにこの直後のバラク政権のときに発見されるかもしれない、シリア語バルクの黙示録、なんか、因縁めいたものを感じます。(笑い)