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▼東大など、DNAで難問を解く(日経)
生命の設計図であるデオキシリボ核酸(DNA)を利用して、現在のコンピューターが苦手とする難しい問題を解く実験に東京大学と早稲田大学の共同チームが成功した。「DNAコンピューター」と呼ぶ新しい計算手法で、暗号や金融工学など複雑な計算が必要な研究開発に役立つという。19日発行の米科学誌「サイエンス」に発表した。DNAは塩基という化学物質が並んで遺伝情報を記録している。4種類の塩基のうちアデニンはチミンと、グアニンはシトシンと、それぞれ鍵(かぎ)と鍵穴のように結び付く。
DNAコンピューターはこの性質を利用、計算するデータに合わせて塩基の並び方を調整した人工のDNA断片を合成し、試験管内で反応させる。この化学反応が計算にあたり、変化したDNAを分析して答えを求める。