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2000年4月10日
発言修正:
前首相から「臨時代理」の指示受けず 官房長官
小渕恵三前首相が脳こうそくで重体になったことを受け、青木幹雄官房長官が首相臨
時代理(当時)に指定された経緯について、青木長官は10日、前首相から「事前指
定」という明確な指示は受けていなかったことを明らかにした。青木長官は、これまで
前首相から「検査結果によっては官房長官が首相臨時代理の任にあたるよう指示され
た」と述べていたが、同日夕の記者会見では、病床の小渕前首相と面会した際には「首
相臨時代理の話をしている場合ではなかった」と全面的に修正した。この臨時代理指名
が、森喜朗首相選出につながっているだけに野党側が、青木長官の責任問題を含めて批
判を強めるのは必至の情勢だ。
青木長官は2日夜、病院で前首相と面会した。首相臨時代理就任を発表した3日午前
の会見では「(前首相から)有珠山対策など一刻も揺るがせにできないので、検査結果
によっては青木長官が(首相)臨時代理の任にあたるようにとの指示を受けた」と説明
した。
しかし、10日午後の衆院本会議での代表質問に対する答弁で「首相より有珠山噴火
の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼む旨の指示を受けた」と指示の内容を修正。
さらに同日夕の記者会見では、5、6分間、前首相と二人だけで話した、と説明したう
えで、「容体が急変して意識がなくなり、『後はよろしく頼む』と言われたことを受け
て行動した。病人相手に万が一のことがあったら臨時代理でいいですかと話をしている
場合ではない。(首相臨時代理の任にあたるようにと)私は理解した」とも釈明した。
また青木長官は、当初、小渕前首相の入院は2日午前4時か5時ごろに連絡を受けた
と説明していたが、この日の本会議答弁で「首相秘書官から、2日午前2時ごろ連絡を
受けた」と修正した。