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<海外はいてくフラッシュ>
英グラスゴー大学の研究チームは高血圧患者を対象に、二種類の薬剤の死亡リスクを比較して算出して、発表した。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)とカルシウム拮抗薬の投与をそれぞれ受けた高血圧患者を何も投与されなかった患者と比較、死因を問わず亡くなる全ケース、心血管系疾患死や冠動脈血管死、脳卒中死で患者が亡くなるケースを比較、それぞれに対するリスクを検討した。その結果
、ACE阻害薬は全死亡を二五%低下させるのに対し、カルシウム拮抗薬は約三割増加させた。心血管系
疾患死、冠動脈疾患死、脳卒中死のいずれでも、ACE阻害薬は死亡率を低下させたが、カルシウム拮抗薬では増加した。
(日経産業 4月5日)
☆メモ☆
ここでは、
>死因を問わず亡くなる
のところが注目すべきポイントだと思います。
なぜかというと【カルシウム拮抗薬】とは一言で、
血管の筋肉層にあるCa分子を介した「細胞のスイッチ」機能を阻害して
血管を弛緩(拡張)させ、血圧を下げる作用を顕わす薬剤だからです。
したがって後発の降圧薬である【ACE阻害薬】の効き方とは異なり、
ほかの細胞の基本的な機能に対しても同時に影響を与えているという事になるのでは。
(特にカルシウム拮抗薬のうちでも旧来のタイプは、です。)
記事のデータが事実ならば、
血圧を下げるのは簡単に言えば寿命を延ばすため、のはずが
かえって早死にさせているという本末転倒の実例のようです。
特に高齢者には、強い降圧による新たな直接的障害も含めてどこかしら徐々に
狂わせられていくという事でしょう。
この効き方がどきついタイプの薬剤は、日本でも広く使われているようです。