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17歳少年、1000番争い敗れキレる
<2000年5月11日付紙面>
西鉄高速バスジャック事件で、逮捕された佐賀市の17歳の少年が2月下旬、インターネット上の掲示板で1000番目の書き込みをめぐって他の参加者と激しい口論状態にあったことが分かった。少年は競争に敗れ、複数の参加者から嘲(ちょう)笑され、激高していた。少年が刃物をネットで購入し、自宅に立てこもった時期と一致しており、広島、佐賀両県警合同捜査本部は、この記録に関心を寄せ、犯行動機との関連を調べている。
警察も関心
少年が連続して激しい書き込みをしていたのは2月下旬。この掲示板では、猫の姿で書き込みをする相手に対し、ハンドルネーム(筆名)を「キャットキラー」と名乗り、互いに激しく攻撃しあうなど口論する形となっていた。書き込みには1番からカウントが付く。第3者も加わって、お互いを中傷するような表現が続き、途中でキャットキラー(少年)が「1000番目に書き込みをした方が勝者としよう」と提案。1000番目を奪い合う勝負となった。掲示板参加者の間では区切りのいい番号を取ることが価値があるとされている。
少年は950番目の書き込みとなった2月29日の午前5時30分から23分間、連続で999番まで書き込みを続けた。1000番目を取ろうとした瞬間、第3者が、割り込む形で1000番目を奪ってしまった。1000番目を取れたと思った少年は、激怒。「貴様何者だー、クソ野郎」などとネット上で怒鳴り、キレた言葉を書きなぐっている。勝負に敗れた少年は、他の複数の掲示板参加者から、笑われたり、非難が集中する形となっていた。
犯行を予告
少年は1016番で「今後はキャットキラー→ネオむぎ茶となる」とハンドルネームを変えていた。このハンドルネームをめぐっては事件が発生した5月3日、バスが発車する約40分前の午後0時18分に「ねお麦茶」の名前で「佐賀県佐賀市17歳…」「ヒヒヒヒヒ」と犯行を予告するような書き込みがあったことが分かっている。
激しい書き込みがあった2月下旬、少年は「僕はちなみにヒッキー(引きこもりを表す)で、現在昼夜逆転中なので起きています」などと午前4時ごろに書き込みを行っていることもあった。当時、少年は自室に引きこもっており、母親が部屋に入ったところ、複数の刃物を発見。「刃物はネットで購入した」と話していた。不安を抱いた両親が相談して、少年は3月上旬に医療保護で入院措置となった。少年の書き込みが一時的に止まった掲示板では「彼はビョーインに隔離中」などとの情報が書かれていた。
捜査本部では、少年が激しくキレたこの掲示板でのやり取りが、その後の犯行につながる可能性もあるとみて自宅から押収したパソコンの解析を進めている。
★これって、「電車の中でヘッドホンがうるさいから」とかよりまぬー。