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04/08 14:08 軍用炭疽菌を数10トン遺棄 旧ソ連、アラル海の島 外信35 #01
【ワシントン8日共同=石山永一郎】旧ソ連の生物兵器実験場だ
ったアラル海のボズロジェーニエ島の土中に、軍事用に毒性を強め
た炭疽(そ)菌数十トンが胞子などの形で遺棄されており、周辺環
境への大きな脅威となっていることが八日までに、米国防総省の調
査で分かった。
国防総省は、島を領有するカザフスタン、ウズベキスタン両国の
要請を受け、今年夏にも島で殺菌処分のための援助を開始する。
島ではかつてペスト菌や天然痘ウイルスなどを使った実験も行わ
れていたことから、国防総省は島に生息するネズミなど小動物を対
象に疫学検査を実施、汚染状況も調べる方針だ。
(続) 000408 1408
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[2000-04-08-14:08]
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04/08 14:08 軍用炭疽 外信35 #02
国防総省当局者によると、炭疽菌は島の十一カ所で、それぞれ地
下数メートルの地点に埋められている。土壌サンプルから、ソ連が
軍事用に開発した「八三六株」と呼ばれる特殊な炭疽菌と判明、胞
子数グラムで数百人を死亡させる威力を持つという。
当局者は「周辺への危険のほか、テロ組織が菌を利用する恐れも
ある」と処分援助の理由を説明。電力で土を熱する方法での殺菌を
検討しているとした。
ボズロジェーニエ島は一九五○年代から九二年四月の閉鎖まで、
生物兵器の実験場として使われた。現在は無人の島だが、かんがい
によるアラル海の水位低下で十年後には沿岸部と地続きになるとみ
られている。
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(続) 000408 1408
[2000-04-08-14:08]
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04/08 14:08 軍用炭疽 外信35 #03
島をめぐる生物兵器汚染を調査している米モントレー研究所(カ
リフォルニア州)によると、アラル海沿岸部ではソ連時代の八六年
にペストが流行。八八年にはヒツジなどの家畜約五十万頭が死亡、
住民が避難を命じられる事件もあったという。
(了) 000408 1408
[2000-04-08-14:08]
04/08 14:16 悪夢の島が「生き証人」 ソ連、生物兵器条約に違反 外信36 #01
【ワシントン8日共同】旧ソ連の生物兵器実験場だったアラル海
のボズロジェーニエ島は、一九七二年の生物兵器禁止条約調印後も
旧ソ連が条約に違反、生物兵器開発を進めてきたことを示す「生き
証人」と言える。
現在米国に住むソ連生物兵器研究所元幹部のケン・アリベック氏
は昨年出版した著書「バイオハザード」の中で、ソ連が八○年代末
までこの島で炭疽(そ)菌やペスト菌、天然痘ウイルスなどを使っ
た大規模な屋外実験を繰り返していたことを暴露している。
(続) 000408 1415
[2000-04-08-14:16]
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04/08 14:16 悪夢の島 外信36 #02
九五年に島を訪れた米国防総省当局者は「動物のおりや防毒マス
クなどが散乱し、島は荒れ果てたままになっていた」と指摘。閉鎖
の際は「後始末をせずに逃げるように島を捨てた」と話す。
在米カザフスタン大使館によると、同政府はロシアに対し、島に
関するソ連時代の情報公開と汚染対策を申し入れたが「ロシアが旧
ソ連時代の負の遺産にかかわることを嫌った」ため、前向きな回答
は得られなかったという。
アラル海の水位低下は、かつては約二百平方キロ程度だったボズ
ロジェーニエ島の面積を約十倍に広げ、島の縁は沿岸まであと三キ
ロほどに近づいている。周辺住民にとって島の存在は細菌汚染とい
う悪夢を運んでくる「時限爆弾」でもある。
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(了) 000408 1415
[2000-04-08-14:16]