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バスジャック犯、新幹線乗っ取りも計画
「自分も死ぬつもりだった」とも供述
西鉄高速バス乗っ取り事件で、人質強要処罰法違反などの現行犯で逮捕された佐賀市内の無職少年(17)が広島県警など4県警合同捜査本部の調べに、「官公庁に立てこもる」「新幹線の乗っ取ることも考えた」などと供述していることが9日、分かった。また、犯行当時、「(バスの)乗客全員を殺し、自分も死ぬつもりだった」という。
調べに対し、少年は「社会に自分をアピールしたかった」などと、断片的にしか動機を話していなかったが、その後、少しずつ具体的な犯行目的、行き先などを話し始めた。
少年は今年3月から佐賀県内の国立療養所に入院していたが、「(療養所から外泊許可が出る)3日前から何かやろうと思っていた」と供述。行き先についても「官公庁にたてこもる」などと初めて具体的に証言し、高速バス以外に「(乗っ取るのは)新幹線でもよかった」と話している。
目的を「社会にアピールしたかった」としていたことについても、「世の中を正しいものに変えたかった」としているという。
計画については平成10年の中学卒業から、何らかの行動を起こすことを思いつき、「いじめを受けた」とされる母校・佐賀市内の中学校に立てこもることなども考えていたことがわかった。
また、少年は犯行当日の3日午前11時ごろ、自宅を自転車で出て、佐賀市内のバスセンター近くの刃物店で刃渡り約30センチの「牛刀」を買い、高速バスに乗車。約30分後、乗員・乗客計22人を人質にとった。
その際、少年は「男は下がれ。女は前に来い」などと命令し、人数を数えた後で「二十数人殺すことになるのか」と独り言のように話したり、「みんな殺す」「バラバラにするぞ」と突然、気色ばんだりした。
徐々に具体的な供述を始めている少年だが、被害者に対する「謝罪」の言葉はいまだにないという。