Tweet |
『ムー』99年12月号「2000年5月史上最大の巨大地震が発生する!!」より抜粋。
文=ルル・ラブア
そして、おそらくは、これらの異変が最悪の事態を迎えるのが2000年5月なのだ。この月、水瓶座にある天王星は、牡牛座に集中する土星・金星・水星とすべてスクエア(90度)となる。
アメリカの予言者ポール・ソロモンは、かつて「惑星群が天で相互に整列するときは、2000年5月5日と知れ」と告げた。「それは変化と苦難のとき、新たな周期の始まりである」とも……。
いや、それよりも今や忘れ去られようとしているひとりの偉大な予言者の名を挙げるべきだろう。しばしば、その真意が曲解され、そのときどきの都合で不当に貶められている巨人、ノストラダムスである。
太陽が牡牛座の20番目にあるとき
大地震が起き満員の劇場が崩壊する
大気も空も大地もすべて闇に閉ざされ
不信仰者までもが神に救いを求めるだろう
(『諸世紀』第9章83番)
地震は5月に起こる
土星・カペル・木星・水星は牡牛座に
金星も同じく 蟹座 火星はゼロに
卵より大きな雹が降るだろう
(『諸世紀』第10章67番)
この詩は大部分が占星術で構成されているので、占星術の知識のある者なら、容易に日時を特定できる。これは間違いなく2000年5月を指しているのだ。
ポイントは4つある。
まず、5月4日の新月。これはポール・ソロモンのいう5月5日とは1日違いである。この日は、太陽・月・土星・木星・金星・水星が牡牛座に集合する。火星は双子座の0度にあり、ノストラダムスの予言詩「火星はゼロに」とも符合する。
2つ目は5月10日の上弦の月の日。月は獅子座にあり、太陽・土星・木星・金星・水星とスクエア(90度)、天王星とはオポジション(180度)。太陽は土星とコンジャンクション(0度)となり、翌11日には天王星とスクエアとなる。太陽は牡牛座の20度にあり、まさに予言詩の「牡牛座の20番目」の位置となる。
3つ目は5月13日。この日は、月は乙女座にありソフトな配置だが、天王星は土星と正確なスクエアとなる。5月13日は奇しくも「ファチマの祝日」。ポルトガルの寒村ファチマで、3人の幼い牧童の前に初めて聖母マリアが顕現した、まさにその日である。このときになされた3つの予言とは、ひとつ目が第1次世界大戦の終結、2つ目が第2次世界大戦の勃発、そして3つ目は、いまだにローマ法王によって封印されたままになっている。星の配置からすると、戦争とも考えられるが、地震の可能性も拭いきれない。
4つ目は5月18日の満月。月は蠍座にあり、太陽・土星・木星・金星とオポジション(180度)、天王星とはスクエア(90度)となる。可能性としては低いが、'95年1月17日の阪神・淡路大震災が満月で起こった例もあるから、この日も見逃すわけにはいかない。
このいずれかの日に天地がひっくりかえる、などというつもりはないが、巨大地震の要注意日であることは、明記しておいてもいいだろう。
もちろん、地震は結果であり、どういう原因で巨大地震が起きるかについては、さまざまな理由が考えられる。たとえば予言詩の「満員の劇場」とは、どこかの大都市にある観劇用のビルのことではなく、60億の人口を抱えた地球のことだと、私は考えている。
気になるのは、2番目の詩の「カペル」という言葉と、「卵より大きな雹が降る」というフレーズである。これは隕石、あるいは小惑星の衝突を思わせはしないか(カペルを星屑、もしくは流星塵と訳す研究家もいる)。
もし、巨大隕石が地球に衝突した場合、その被害は計り知れない。それが十分な破壊力を持つものであれば、衝撃波による地震と津波はもとより、大気中に吹きあげられた塵と煤が太陽光をさえぎり、大規模な気候変動が起こる。気候は寒冷化し、穀物や野菜の生産量も極端に減少する。「衝突の冬」の時代がやってくるのだ。
'99年から2000年にかけて作られる惑星のアスペクトには、もうひとつ重要なものがある。それは木星と土星のコンジャンクション(0度)である。正確なコンジャンクションが作られるのは、やはり2000年5月28日である。木星と土星のコンジャンクションは、特別にグレート・コンジャンクション(大合)と呼ばれる。約20年周期で生じ、経済構造の転換期を示し、国民生活の形成に重要な影響を与える。
また、この時期には、農業・電力・石炭・鉄鋼などの基幹産業が見直される。世界的な論争が起こるときともいわれ、政治改革と軍事同盟とも関係が深い。
2000年に起こる天王星と土星のスクエア、そして木星と土星のグレート・コンジャンクションの意味を総合すると、次のような予想が立つ。
少なくとも、さまざまな意味でエポック・メーキングな年となることは間違いない。経済システムや金融システム、世界の政治的・軍事的版図も大きく塗りかえられるだろう。
地球の変化は人間の目論見を超えて早く進む。もし、このときに人間の予測を上回る地球規模の災害が起こるとすれば、おそらく各国とも厄災からの脱出に精一杯で、戦争をしている余裕はなくなるだろう。各国首脳は一致団結して、この危機に立ち向かおうとするだろうし、世界も新しい連帯を求めるはずである。こうした動きは、必然的に新しい世界の秩序の構築と、世界統一政府の樹立を目指す動きへと向かっていくはずである。
ルル・ラブア先生 逝く(『ムー』2000年3月号寄生紙「ムー新聞」)
占星学研究家のルル・ラブア先生が去る1999年12月27日17時に、あの世に旅立たれました。
日本の西洋占星術界において、ルル先生の与えられた影響の大きさには、測り知れないものがあります。東栄堂から出版された名著『占星学の見方』を皮切りに、次々と上梓された著書群は、文字通り占星学を志す者たちの行く手を照らす賢者の灯となりました。
奇しくも、先生最後の原稿となった昨年12月号「ムー」の「2000年5月史上最大の巨大地震が発生する!!」で予告された11月中旬の地震も見事に的中。しかし、その星読みの卓越した正確さと厳しさには、人間の魂の幸せを願う限りないやさしさがありました。
先生の業績の偉大さは、とても書ききれません。今はただ限りない感謝とともにご冥福をお祈りするばかりです。