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【ワシントン30日時事】
30日付のワシントン・ポスト紙によると、米政府はこのほど、エイズのまん延が今後、外国政府の崩壊や民族紛争の発生、民主主義拡大の停滞を招く可能性があるとし、エイズを「国家安全保障上の脅威」に指定した。
国家安全保障会議(NSC)がエイズ対策の見直しを急いでおり、今年度のエイズ対策費を2億5400万ドルに倍増するという。疫病が米国の「国家安保の脅威」に指定されたのは初めて。エイズによる死亡率は先進諸国で低下しつつあるが、NSCの情報分析によれば、南部アフリカで人口の四分の一がエイズで死亡するとみられるほか、南アジアや旧ソ連圏で今後患者が急増するなど、「破局的規模」で拡大する恐れがある。
[時事通信社 2000年 4月30日 16:59 ]