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【パリ20日時事】
第2次大戦中のナチス・ドイツ占領下の仏ビシー政権時代に収奪されたユダヤ系住民の財産(美術品を除く)が、現在の金額で約88億フラン(約1408億円)に達することがこのほど明らかになった。
これは1997年に当時のジュペ首相が設置したユダヤ人財産収奪に関する委員会(委員長ジャン・マテオリ元労相)が調査したもので、3年間をかけ3800ページに上る膨大な報告書を作成、ジョスパン首相に提出した。
それによると、ドイツは占領時代(40−44年)に、ユダヤ系住民の銀行口座8万件、貸金庫6000件を凍結したほか、会社や不動産、動産を接収。また、フランス国内の収容所に収容されたユダヤ系住民から押収した金品など、収奪した額は現在の価額で約88億フランに達するという。
[時事通信社 2000年 4月20日 14:10 ]