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●プレステ2の欠陥については、マスコミは腰が引けて全然報じませんね。テレ朝『トゥナイト2』や『ニュースステーション』ほか、発売前夜に誉めちぎったヨイショ番組は欠陥商品の販促を
手助けしたわけですから、いったん訴訟でも起きれば法的責任は免れ得ないと思うのですが。
●シリコンバレーで今一番の日本の話題はコレですって。日本の屁たれメディアはこれ早く報道して問題にすべきなんじゃないかな。ソニーの稼ぎ頭に足かせはめたら、ただでさえハリウッドから睨まれてるんだから、今後コ天文学的賠償金を請求されてコケる可能性だってアルやもしれないのですから。
●以下は『シリコンバレーニュース』から邦訳させていただいた記事です。
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●●日本は「プレイステーション2」の
軍事利用を恐れて輸出制限に乗り出した●●
(シリコンバレーニュース、2000年4月15日午後10時49分)
(4月16日東京発、ロイター通信社)
日本政府は今日(日曜日)、ソニー株式会社 が最近発売し大好評を博しているビデオゲームである「プレイステーション2」が軍事利用される恐れがあるとして輸出規制を課す方針を決めた。DVDプレーヤーを備え、最終的にはインターネットとの接続も予定されているこのヒット中の家庭用ゲーム装置は 目下ソニー社の最大の“稼ぎ頭”になっている。 同社によれば3月4日の発売以来、すでに140万台を出荷したという。しかし共同通信社が業界筋から得た情報によれば、このゲーム装置のコンソールと8メガバイト容量のメモリーカードはミサイル誘導システムなどに軍事利用される恐れがあるため「通常兵器に関連した汎用製品」に指定されたという。「プレイステーション2」は、「外国為替 および外国貿易管理法」のもとで輸出規制を受けることになったゲームコンソール機械の第一号になった、と共同通信は伝えている。この法律では、5万円(472ドル)を越える価格の規制対象製品を輸出する場合には通産省の認可が必要になる。 実際には同機は単価39,800円だから、2台以上の輸出に規制が適用されることになる。
●●「競争に妥協は許されない」とソニー社は悩む●●
朝日新聞はソニー・コンピュータ・エンタテインメント社 幹部の発言の次の発言を紹介している――「世界最高の品質のゲームコンソール機を作ろうと努力してきた結果が法規制とは、我々としては複雑な気持ちです」。「この業界は熾烈な競争をしているのですから妥協するわけには行かないのです」と同幹部は語る。通産省もソニーもこれ以上のコメントを差し控えている。米国のソフトウェア企業大手マイクロソフト社は来年自らの高性能コンソール機――仮称「Xボックス」――を引っさげて、儲け放題のビデオゲーム市場に参入する予定だ。共同通信電によれば日本の業界筋は、そうした状況のなかで「輸出規制が行なわれればソニー社の競争力が損なわれる」と憂慮を表明しているという。プレイステーション」の1号機はソニー・グループの経常利益のおよそ40パーセントを稼ぎ出してきた。 同グループ傘下のソニー・コンピュータ・エンタテインメント社は今年1月に、「プレイステーション2」のコンソール機を日本国内で400万台、ヨーロッパと米国でそれぞれ300万台ずつ売る予定でいると豪語していた。 海外の出荷は今年後半に始まることになっている。
●●「プレイステーション2」に象徴される
ゲーム機ハイテク化の趨勢●●
朝日新聞は軍事評論家・江畑謙介氏の次のようなコメントも紹介している――「最近は軍事転用が可能な民生用テクノロジーを有する製品がたくさん出回っていますが、むろんプレイステーション2もそうした部類に含まれます」。 軍事アナリストたちは、こうした事例として「トマホーク・ミサイル」を名指しする。同ミサイルは、標的に到達するまで自分の飛行ルートを“目視”し続け、標的を見失わぬよう視覚的入力情報(グラフィック情報)を高速で処理する必要がある。 「プレイステーション2」のグラフィック処理能力は、こうしたミサイルに利用できるほど高速なのだ。日本政府は、民生用製品が軍事転用される可能性への警戒心を高めてきた。1998年12月に南朝鮮軍に撃沈された北朝鮮の潜水艦から、民生用通信機材が見つかっている。また今年の1月には対戦車ロケット砲に利用可能な機械部品をイランに違法輸出した疑いで2人の日本人が逮捕されてもいる。こうした騒動の結果、今回の輸出規制が決まり、ソニー の“稼ぎ頭”に打撃が及んだわけである。ソニー・コンピュータ・エンタテインメント社は、今月になって、「プレイステーション2」に一定の操作を施すと DVDムービーをビデオテープに違法コピーできることを公式に認めた。 同社は先月、「プレイステーション2」の違法的利用法が発覚したと発表したばかりである。このときは、DVDプレーヤー製造元各社が結んだ国際協定に違反するかたちで、同機によって海外で市販されているDVDソフトを見ることが出来る、というものだった。ちなみに金曜日(週末)のソニー の株価は170円(1.26パーセント)下げの13,280円で終わっている。