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回答先: <ウガンダ>カルト教団の大量死亡事件で公務員1人逮捕(毎日新聞) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 3 月 31 日 13:33:30:
【カンパラ(ウガンダ)31日藤原章生】
ウガンダ西部のカヌング村で17日、「神の十戒復古運動」と名乗るカルト教団の信者約330人が焼死した事件は「集団自殺」と伝えられたが、その後、現場周辺から350体以上の撲殺、刺殺、毒殺死体が見つかった。警察当局は組織的虐殺事件とみて捜査を開始。子供を含む死者総数は31日、924人に達し、1978年に南米ガイアナで発生したカルト「人民寺院」による集団自殺の死者数(913人)を上回ることが明らかになった。
◆教祖は国外逃亡?
地元警察は当初、焼死事件を「大量自殺」と発表し、遺体を埋めてしまった。だが、その後不審な点が次々と明らかになった。
教会の入り口は外側からくぎが打たれていた。爆破物の痕跡も見つかった。教会の地下や壁の中から殺害された159の遺体が見つかり、幹部の自宅の地中からも計193体が掘り返された。教祖ら2人が村を去るのを目撃したという元信者(17)の証言もある。
ウガンダの警察当局は30日、教祖ら教団幹部4人を国際刑事警察機構(インターポール)を通じて国際手配した。
◆「永遠の命」
ジョゼフ・キブウェテレ教祖(68)は昨年7月ごろから「1999年末の世界の終わりに、聖母マリアが迎えに来る」と説いてきた。信者約4000人のうち数百人は家や牛など全財産を売って、昨年暮れ「永遠の命」をもらうためにカヌング村に集まった。
「しかし、終末は訪れず、不平を口にした信者が幹部に殺され、最後は信者全員が教会に閉じ込められ焼き殺された。教祖らは寄付金を持って逃亡した」と警察幹部は推理する。
地元警察によると、6人ほどの幹部が1、2カ月の間に周囲に気づかれずに900人以上を殺害したというが、果たして大量虐殺が可能なのだろうか。
◆聖書を拡大解釈
キブウェテレ教祖は現場近くのカブンバ村に生まれ、教師、公務員などを経て89年、聖職に進んだ。「マリア様の使者」を名乗る女性3人が同氏を「神の代理」と奉り上げたのがきっかけという。教祖は「聖母とキリストの会話を聞いた」と主張し、カトリック教会を追われ、90年ごろ「神の十戒」を組織した。
一団は信者に祈り以外の私語や、一切の性行為を禁じた。そして「十戒を破った現代世界は間もなく終わる」と説いた。
現場は一見平穏な農村だが、アフリカ現代史を揺るがす震源地だった。アミン、オボテ両大統領による独裁政権(71〜86年)を倒したゲリラ活動。そして94年に隣国ルワンダから現在はコンゴにまで勢力を広めるツチ族ゲリラも、60年代からここを本拠地にした。その根底には強烈な信仰心と反逆精神がある。
アフリカのカルト集団の事情に詳しいマケレレ大学のバヌラ講師は言う。「貧民は救世主が現れると信じている。それがエイズのまん延で助長され、安易にカルトを信じる人が増えた。今後も類似の事件が繰り返されるだろう」。
[毎日新聞4月1日] ( 2000-04-01-00:31 )