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宮崎学である。
白川の秘書、元秘書、交通違反の当人、の３人が逮捕された。日曜
日の夜に逮捕する、という異例中の異例の手法を使った。これは、安
田弁護士を逮捕したのに似た前例にない強引な捜査手法である。中央
の指令がないと、県警の部長や、不祥事で交代したばかりの新潟県警
本部長風情に単独でできるわざではない。
こんなもん、たとえ「有罪」判決でも裁判では執行猶予間違いな
し、である。それをつまり、ねらいは、マスコミに書かせること自体
にあり、その目的は達成された。どんなに信用できない組織であって
も、警察の言うことはそのまま記事にするという「警察発表垂れ流し
マスコミ」の弱みを上手についてきている。
ではヒツジたちの沈黙マスコミが書けない、この絵図の構造を説明
する。
これは、警察官僚と、1部政治家による「警察法改正つぶし」であ
る。
その隠されたねらいは、「自・自・公反対勢力を黙らせて、警察権力
には貸しをつくり、なお、形だけの『警察改革』をオブチがやったこ
とにして人気浮揚を図る」という一石３鳥の力技政治技術やな。
マスコミにこれだけ大見出しになると、選挙がアブナイからな。こ
れはつまり「警察法改正」でホンマに発言したら、「やるでえ」とい
うヤクザも叶わぬ脅迫である。「交通違反のもらい下げ」などとい
う、共産党以外はみな身に覚えがある ことで、これだけやられると
政治家は実に弱い。
現在、自民党反主流派、とくに「反自・自・公グループ」はこの白
川問題で震え上がってこれも「沈黙のヒツジたち」になってしまっ
た。リーダーを狙い撃ちして、のこりの雑魚を黙らせるちう手法はタ
ダシイ、ということが証明された形だ。あのグループは加藤派という
より、もはや白川派の趣をもっていたからな。が、その「同志」とか
も表向きそらぞらしい「自分は潔白」宣言をして、息を 潜めて嵐の
通りすぎるのをまっている。前門の警察、後門の学会、というわけ
だ。沈黙は金なりになる。
首謀者は、おそらく警察官僚と、このところ外されかかっていた野
中広務だろう。この強引なやり方をいまどき使えるのはあいつしかお
らんやろ。 少なくとも警察出で議員をやっている亀井静香や白川の
「反公明」に名をつらねておる平沢、わしとのテレビ討論にでてきた
あのアホなおっさんなどではないようだ。平沢は、警察出だが、中央
警察官僚たちからは嫌われているフシがある。後藤田からもらしい。
そしたらパチンコ利権の話などヤバネタはいくらでもあるから、息を
ひそめるしかない。亀井はこのさい、勝ち馬に乗ろうということだろ
う。まあ、次期総理色気吉外の森のアホが 欲にかられて加藤派に打
撃を与えるんなら、と承諾した、というあたりであろう。
一方で、結局、ここまで警察を腐敗させた警察の天下り・利権構造に
は触れない「警察改革」をオブチがやる。これを中坊らの「警察組織
刷新会議」がお先棒を担ぐ、という絵図やね。これも発表発表で、盛
大にマスコミにリークもとりまぜ大報道させたら、中身なんかどうで
も国民はアホやから、警察は刷新された、とおもいよるよって、「警
察不祥事ー内閣人気急落ー選挙大敗ーオブチ退陣」の構図を一気に書
き換えてしまうというこっちゃ。つまり今後の政局の要になる可能性
がある。
そうなれば一方の警察官僚、こっちはまだ誰が首謀者かはわからん
が、やつらの利権構造はそのまま維持できる。
この絵図が完成すると、
１、野中の政権内復権工作，２、自民内の反対派の首領を潰す、３，
警察改革をキャリアの利権保全でおわらせる
ということになる。たかだだか交通違反の秘書のもみ消し程度のこ
とをここまで利用する「手腕」はモノスゴイもんがある。犬が電柱に
小便したんを利用して世界戦争を起こす、てなもんである。
が、これはやつらが、「強い」からやったのではなく、それだけの
「危機感」を持ったから、従来の自民党にはみられない強引なやり方
で現在の危機的状況を乗りきろうという奇襲であり、主流派中の軍師
にあたる野中を中心とした、そして警察の中央官僚たちの危機意識が
いかに高いかを物語っている。彼らもまた自らの権力基盤への危うさ
を感じての行動だ、ということを見逃したらあかんでえ。
つまり、時代はいま、力の衰えた保守本流が、垂れ流しマスコミを
利用して警察権力と宗教権力に頼るファッショ体制へ向かっている。
さて、これ以上、ききたいやつは明日、ロフトにおいで。
２０００・３・２７ 宮崎 学
28日（火） 夜７時から
三上治氏と 「憲法を語る」
29日（水）夜７時から
寺沢有氏と「警察不祥事」
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