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http://www.jca.ax.apc.org/aml/200003/16989.html 緊急報告! 3月14日、衆議院厚生委員会で、金田誠一議員(民主・厚生委員)の質問に 代表のコメント 金田議員の国会質問で初めて、厚生省の人骨由来調査の内容が明らかとなっ 常石敬一(人骨問題を究明する会代表、神奈川大学教授) 軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会 1、厚生省は、調査経過の全てを公表すること。 戸山研究庁舎人骨問題について 2 調査の概要 ○ さらに「軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会」の要請等(平 ○ これらの調査結果によっても、人骨の由来については、旧陸軍軍医学校の 1 聞き取り調査 2 郵送調査 3 文献調査旧軍医学校、人骨由来、731部隊関係の関する文献を収集。 4 人骨問題を究明する会からの要請や情報提供のあった者に対して補充的な 明治初期〜昭和2年 廃藩置県に伴い、尾張藩徳川慶勝下邸跡を兵部省が管
Subject: [aml 16989] 軍医学校跡地の人骨について
From: 人骨の会・鳥居
Date: Sat, 18 Mar 2000 12:53:33 +0900
Seq: 16989
軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会の鳥居です
答え、厚生省は、いわゆる「戸山人骨」に関する調査の概要を公表しました。
今まで、厚生省は、人骨が発見された土地の管理者として調査に取り組んでき
ましたが、事が戦後処理に関わる重大な問題である可能性を認めざるを得なく
なり、政府の然るべき機関で戦後処理問題として調査すべきではないかという
金田議員の質問に対し、額賀かんb
たが、そのおざなりさは目を覆うものである。こうしたおざなりなものが調査
としてまかり通るとしたら、それは悪評高い日本の縦割り行政故であろう。厚
生省にはより本格的な調査を今後進めるよう求める。
人骨の由来調査は歴史的・文献的なものと、人骨そのものの科学的調査の2
本立てでなされるべきである。厚生省のこれまでの調査はその一方のみであ
る。この極めて限定的で、内容的には思いつき的な調査でも、人骨の由来につ
いて「戦争犯罪犠牲者の疑惑」を認めざるを得なくなっている。
確かに、人骨の科学的調査については新宿区が行った佐倉鑑定というすぐれ
たものがあるが、その後約10年間にこの分野の科学研究は飛躍的に進歩してい
る。現在、そうした新たな科学的知見に基づく調査が可能となっている。その
ような調査を行えば、人骨の由来について歴史的・文献的調査をはるかに超え
る知見が得られると考えられる。
今後厚生省は、本来なされるべき人骨の科学的調査を行い、またより体系的
な歴史的・文献的調査を行ってもらいたい。
緊急声明
2000年3月14日
代表 常石敬一
連絡先 〒180-0014 東京都武蔵野市関前2-15-20-203
TEL/FAX 0422-36-4357(鳥居)
又は 〒160-0063 東京都新宿区市谷薬王寺33
TEL/FAX 03-5360-4197(清水)
私たちは、1989年7月、新宿区戸山の旧陸軍軍医学校跡地(国立予防衛
生研究所建設現場・現感染症研究所)で発見された人骨の身元調査と、隣接す
る旧陸軍軍医学校防疫研究室にあたる国立国際医療センター用地に戦争中に遺
棄されたとされる人体医学標本の発掘調査を求めています。
2000年2月28日、厚生省大臣官房厚生科学課から、8年に及ぶ厚生省
調査の経過が明かにされましたが、真実を究明するために十分な調査が行われ
たとは到底思えません。
しかし、その中でも、戦場から集められた戦死者のものである可能性を指摘
しました。もし、この調査報告をもって調査を終了し、89年に発掘された遺
骨を焼却埋葬するということになると、誤った戦後処理による重大な外交問題
に発展する可能性があります。
近隣諸国をはじめ世界に恥ずかしくない態度を示し、未来に禍根を残さない
ために、私たちは、政府関係機関に以下のことを要求します。
2、骨そのものについて、DNA鑑定など科学的な調査をすること
3、旧陸軍軍医学校防疫研究室にあたる国立国際医療センター用地の発掘調査
をすること
4、731部隊犠牲者の遺族や日弁連勧告に基づいて、731部隊との関連に
ついて調査すること
金田事務所に提出された大臣官房厚生科学課からのレポート
1 経緯等
○ 平成元年7月、戸山研究庁舎の建設現場(国立栄養研究所跡地)から、
100体以上にのぼると推定される人骨が発見された(現在、人骨は新宿
区において保管中)。
○ 人骨が発見された土地は、旧陸軍軍医学校の敷地であり、人骨は戦時中
の旧陸軍の関東軍防疫給水部(第731部隊)の活動と関連があるのでは
ないかとの指摘があった。
○ 平成3年9月、新宿区は、人骨の鑑定を専門家(札幌学院大学佐倉教
授)に依頼、翌4年4月鑑定結果が公表されている(第731部隊との関
係は不明)。
○ 新宿区はその結果を受けて、人骨の焼却・埋葬を行うこととし、予算計
上したが、平成5年9月、新宿区民から人骨焼却差止め訴訟が提訴されて
いる(1、2審とも住民敗訴、現在最高裁継続中)。
○ これらの動きと平行して、国会等でも、人骨の由来等について調査すべ
きではないかとの議論があり、土地の管理者の立場から、厚生省がその由
来について調査することとなった。
○ 厚生省では、次のような調査を実施した。
(1)聴取調査(平成4年10月〜平成5年2月)
旧陸軍軍医学校関係者10人に依頼、協力が得られた7人に訪問又は電話
で実施(4人から具体的な回答)
(2)郵送調査(平成5年2月)
旧陸軍軍医学校関係者293人に調査票を送付(有効回答204人)。
(3)文献調査
旧陸軍軍医学校、人骨の由来、第731部隊に関する文献を収集。
成7年10月及び平成8年4月)により情報提供のあった者や新たに入手し
たリストを基に、補充的な聞き取り調査を実施。
(平成8年10月〜平成9年8月 聴取者13人)
標本類、教育用死体の一部が埋められたもので、戦場から集められた戦死者
等から作成されたものも含まれていた可能性も否定できないが、いずれも推
測の域をでるものではなく、具体的な事実関係は明らかとなっていない。
人骨の由来に係る調査の概要
日 時
平成4年10月〜平成5年2月
対象者 旧陸軍軍医学校関係者 10人に依頼
結 果 人骨の由来については不明
日 時 平成5年2月
対象者 旧陸軍軍医学校関係者 293名に対し郵送
結 果 人骨の由来について回答のあった者144名
のうち、何も知らなかった者 121名
具体的記載のあった者 23名
内容は次のとおり。
1 旧陸軍軍医学校病理学教室には、教材として相当多数の医学標本が保管さ
れていたので、その骨ではないか。(14通)
2 軍医学生の解剖演習に参加した。ただし、この死体がどこで調達され、終
わった後どのように扱われたかは全く知らない。(3通)
3 戦場に遺棄されている多数の戦死体の中から、主として頭部戦傷例を選別
し標本として、持ち帰ったものと聞いている。(5通)
4 軍陣病理学教官より「研究には戦死体が必要であるが、その入手は甚だ困
難である。所官は、これより戦場に赴くが、機会をとらえて戦死体を軍医学
校に送ってもらいたい。」と卒業があるごとに頼んでいたので送った者が
あったかも知れません。(1通)
→ 発見された人骨の由来については不明。
調査を実施。
平成8年9月より電話等により聞き取り調査を実施。
→ 人骨の由来については不明。
人骨発見場所の土地の由来について
轄し、陸軍が庭園として管理
昭和 2年 8月 陸軍軍医学校が移転
昭和20年 8月 戦争終了に伴い、旧陸軍の土地建物等の不動産は閣議
決定「戦争ノ終結ニ伴ウ国有財産ノ処理ニ関スル件」
に基づき大蔵省が管理
昭和20年11月 国立東京第一病院の一部として使用(「陸海軍病院に
関する覚書」により占領軍から内務省を通じ厚生省に
管理 換
昭和23年 3月 旧栄養研究所が移転
昭和61年10月 戸山研究庁舎建設工事開始
平成 4年10月 戸山研究庁舎業務開始