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【ワシントン15日=大塚隆一】
パキスタン北部クシャブにあるプルトニウム生産用原子炉を、米スペースイメージング社の衛星イコノスで撮影した高解像度写真が、十五日公表された。
中央に見える原子炉は、重水を減速材に使ってウラン燃料を燃やすタイプ。一九九八年四月に運転を始めたとされるが、国際原子力機関(IAEA)の査察は受けておらず、施設の全容は明らかになっていなかった。
衛星写真を分析した米科学者連盟によると、発電施設は見あたらず、軍事用プルトニウムの生産炉であることは確実。また、施設の規模から見て、年間で核兵器二、三個分のプルトニウムを生産する能力がありそうだという。
パキスタンはすでに核兵器用の高濃縮ウランを生産・保有しているが、プルトニウムを使えば、核弾頭を小型軽量化できるという。