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続三○○人委員会/欺瞞の外交
ジョン・コールマン博士著/太田龍監訳
雷韻出版
定価1,960円+税
2000年3月10日第一刷発行
【以下本書まえがきより一部を抜粋】
はじめに
なぜ私が本書の執筆を決心したのか、このことをまず説明しておいた方がいいと思う。
私は、先に「三〇〇人委員会」を出版し、今まで一般の人々はその名前も知らなかった「三〇〇人委員会」の存在を暴露した。
その結果として「三〇〇人委員会」の読者から、「三〇〇人委員会は、どのような手段でこのように壮大な規模での支配を行なっているのか?その具体的な例や歴史的な事件について、もっと詳しく教えてほしい」という要望が多く寄せられることになったのである。
本書は、この質問に全力で答えようとするものだ。これは私の信念でもあるが、
読者は間違いなく、多くの発見をしてくださるはずである。
今こそ私は、世界近代史の見直しを読者にお願いする。そしてわれわれがこれまで教えられてきた常識がいかに表面的、いや欺瞞に満ちみちているものか、私はそれを力の限り証明していきたい。
確かに国際政治や世界近代史を少しでも研究している者たちは、そこに多くのペテンや策略が埋没されていることを知っている。だが現実の世界はそんな程度のものではない。したがって、彼らはその凄まじい真実を知る時、驚愕し戦慄するであろう。
私の第一の標的は、国際連合(連盟)である。そして章を追いながら、三〇○人委員会の忠実なしもべである英米両国政府による冷酷な謀略行為の数々を、読者に正確にお伝えしていこう。われわれは、連日マスコミがたれ流すゴミのようなニュースや「一般常識」の毒によって、国際連合について幻想を抱きがちである。しかし国際連合はそんなご立派なものではない。それどころかこの「謀略機関」の使命は、平和などではなく戦争と国家間外交のコントロールを跳躍台としたワン・ワールド政府=新世界秩序への橋渡しなのである。
私は、人々の国連(UN)についての迷妄を、何としてでも粉砕したいのだ。また、その背後にひそむ国際的謀略家どもと三○○人委員会を、陽のあたるたる所に引きずり出してやりたい。そして、良心あるすべての人々には、被らと戦う気概を持っていただきたいのである。
これまで英米両国政府が外交という仮面の下で、どれほど全世界の人々を欺いてきたことであろうか。私はそれを本書により白日のもとに曝した。このことは、読んでいただければ明確にご理解していただけるはずだ。
読者は、どうかこのことを銘記していただきたい。「英米両国政府は世界でもっとも腐敗した行政機関」であることを。つまりこれら両国政府の全面的な協力がなければ、三〇〇人委員会という超国家的組織が、ワン・ワールド政府=新世界秩序に向けての諸計画を推進することは不可能なのである。つけ加えておくなら、かつてブッシュ前大統領が「新世界株序」について云々していたことを憶えている読者は多いだろうノそう、彼は、三○○人委員会の有能な召使いなのであった。
つまり、問題はこうだ、いかに全世界の人々が三○○人委員会のさまざまな謀略によって欺かれてきたか、その策謀がいかに世界諸国の安定を脅かしてきたか、そのことをわれわれ一人ひとりが認識すべき時がやってきたということである。
その例として私は、人工国家「サウジアラビア」創設がもたらした流血の惨事、石油産業を肥え太らせるための外交政策、英米の石油王らによるメキシコの凌辱、彼らが火をつけ数十万の生命を奪った革命の数々、イギリスによるインドの征服、インド版アパルトヘイトの破滅的カースト制度等々をここでは取り上げた。こういった闇の面を暴露した書物は私の本が初めてである。
本書は、徹底した調査をもとに、これまで出版されたことのない数多くの情報を提供している。
今こそわれわれは、思い出すたび苦々しい湾岸戦争からボルシェヴィキ革命まで遡り、さまざまな国際的秘密工作に新たな光を投げかける旅に出るのだ。そしてまた、第十章ではキング牧師、教皇ヨハネ・パウロ一世ほか、数々の著名人暗殺事件も取り上げて真相の究明に当たることになる。
繰り返し強調しておこう。国際連合はもっともあからさまな「国際的謀略機関」の一つなのである。だからこの組織を、あたかも国際平和のために献身する存在だと妄信し、ありがたく押しいただいている人たちは、滑稽というよりも悲惨である。
国際連合が戦争を生み出す組織であって平和維持機構ではないこと。そして、いかにしてロックフェラー家とアルジャー・ヒスが、イルミナティのトップであるダレス家の助けを借りて、合衆国を国際連合に引きずり込んだか 真実についても読者は発見するであろう。
また私は、合衆国憲法についても触れておいた。というのは、アメリカ合衆国はその憲法によって国際連合への加盟を禁じられているからなのだ!このことは疑う余地のない事実なのだが、それを知って今さらのように驚く米国民は多いことであろう。そう、アメリカは現在も、また将来にも決して国際連合の加盟国にはなれないのだ。合衆国の国民たちよ、この現実を直視せよ。
ところで、本書によって初めて耳にした組織や秘密結社、工作員にとまどいを覚える読者もおられるであろう。だが私は確信している。本書を最終ページまで読んでいただければ迷いは消えてなくなるだろう、と。
読者はページが進むたびに、さまざまな破壊的秘密結社の真の姿と、その使命がいかに実行に移されるのかを具体的に理解されることであろう。そしてまた、謀略的破壊者たちの大半が、それぞれの国益に奉仕し、その国民を守るべき使命を持った連中であるということも。
【以下略】
1993年 ジョン・コールマン