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【ワシントン2日=坂元隆】
米中央情報局(CIA)のジョージ・テネット長官は二日、上院情報特別委員会の公聴会で証言し「三月の台湾総統選を機に台湾海峡での中国と台湾の軍事緊張が年内に再燃する可能性が高い」と述べた。
テネット長官は、中国が李登輝・台湾総統の「(中台は)国と国との関係」との発言を依然深く懸念しており、中国指導部は「再統一の希望をわずかでも保つためには少なくとも武力を見せつけることが必要だと信じているようだ」と話した。その上で、三月に選出される台湾の新総統が李登輝発言を踏襲するか否かを中国が注意深く見守っていると指摘した。
さらに中国は台湾進攻に必要な航空・海上輸送能力には欠けるものの、海峡沿いに短距離ミサイルを配備したり、ロシア製駆逐艦二隻を今月購入するなど兵力増強に努めていると語った。
一方、テネット長官は北朝鮮のミサイル開発に言及、一昨年八月に試射したテポドン1号は、小型の生物・化学弾頭を米本土に撃ち込める大陸間弾道弾(ICBM)に改造可能だと述べた。また、テポドン2号は核弾頭を搭載して米本土に到達しうると指摘した。
(2月3日12:15)