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人種差別ロッカーを球団が擁護のワケ
戦力失いたくないが本音、各種団体はカンカン
【ニューヨーク7日=本紙特電】アトランタ・ブレーブスの若きクローザー(抑え投手)、ジョン・ロッカー(25)=写真。ニューヨークの野球ファンに対して吐いた人種差別発言は全米の非難を浴び、ついにコミッショナーがロッカーに専門医の心理検査を受けるよう命令。結果次第で、厳しい処分が待ち受けているが、当初、解雇さえ示唆していたブレーブスが、このコミッショナー命令の直後に一転、ロッカーの擁護にまわり、「解雇」の可能性が極めて小さいことを示唆した。
ロッカーが「スポーツ・イラストレーテッド誌」で“口撃”したのは黒人、アジア人、ヒスパニック、エイズ患者などだったが、日本人も例外ではなかった。ロッカーがアトランタの街を車で運転中、荒っぽい運転をする女性ドライバーを発見。料金所の料金箱につばを吐きながら、「見ろよ、あのひどい運転を。あんな運転をするのは日本の女だ。アジアの女は何て下手な運転をするんだ」
いずれにせよ、何らかの処分が必要とコミッショナーが乗り出したが、これに対してブレーブスのスタン・カステン社長が、アトランタで会見。
「彼と話し合った結果、彼は発言を悔い、撤回し、許しを請い今、だれかの助けを必要としている。そういう人間ならだれでも援助するというのがわれわれの立場だ」
これにはロッカーを批判した各種団体が反発。昨年37セーブ。今季も優勝を目指すブレーブスにとってなくてはならない存在ゆえに、なりふり構わぬ擁護に回ったとみて、さらなる抗議活動を繰り広げる構えだ。
◆スポーツ・イラストレーテッド誌に掲載されたロッカーの発言
「ニューヨークは神経を逆なでする街だ。球場に通じる列車(7番)に乗ったら、まるでベイルート。紫色の髪をした子供。その隣にはエイズ患者。刑務所から4回目の出所をはたしたばかりの野郎。さらに隣には20歳でガキを4人も産んだ女。いやになるよ」
さらに「おれは外国人が嫌いだ。タイムズ・スクエアの全ブロックを英語をひとことも聞くことなく歩ける。韓国人だろ、ベトナム人だろ、インド人、ロシア人、それにスペイン語を話すやつら。あいつら、どうやってこの国に潜り込んだんだ」
http://www.zakzak.co.jp/top/2t2000010803.html