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12/10 22:20 法王のイラク訪問を断念 受け入れ不可能と通告 外信123#01
【ローマ10日共同】ローマ法王庁は十日、法王ヨハネ・パウロ
二世のイラク訪問計画を断念すると発表した。イラク当局が受け入
れ不可能と通告してきたためとしている。
法王はキリスト生誕二千年祭の機会に中東の聖地巡礼を実現した
いと念願。その第一歩として、旧約聖書でユダヤ人の始祖アブラハ
ムの生地とされるウル(現イラク領)の訪問を希望していた。
しかし、国連の制裁下にあるイラクを法王が訪問することは、サ
ダム・フセイン政権に政治的に利用されるとして、イラク反体制派
が反対、米英両政府も強く警告し、事実上、断念を迫っていた。
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このため、法王庁は「純粋に宗教的な行事」として、訪問の政治
的性格を否定、当初は今月上旬とみられていた計画を延期してイラ
ク側と調整していた。
法王庁報道官の声明によると、イラク当局は「(国連の)制裁と
飛行禁止空域の存在、中東地域の一般的情勢による異常な状況」が
法王のウル訪問受け入れを不可能にしていると通告してきた。
法王は三月下旬にイスラエルとパレスチナを訪問する予定となっ
ている。ローマ法王の中東訪問は、一九六四年の先々代パウロ六世
以来となる。
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