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日経991021
伊藤忠出資のカスピ海油田連合、新パイプライン建設
伊藤忠商事、英米系メジャー(国際石油資本)のBPアモコなどの共同出資によるカスピ海沖油田開発の国際企業連合「AIOC」は20日、2005年までにアゼルバイジャンの首都バクーからトルコの湾岸都市セイハンを結ぶルートで新たなパイプラインを建設する方針を固めた。全長約2000キロで輸送能力は1日当たり100万バレル、総事業費は約30億ドル(約3200億円)。安定した輸送経路を確保、日本向けなどに大量供給する計画だ。日本の鋼管・エンジニアリング会社にとって新たなビジネスチャンスになる可能性がある。
現在はバクーからグルジアのスプサを結ぶ全長1000キロ程度のパイプラインで輸送しているが、船積み後、黒海から地中海へ抜けるボスポラス海峡の輸送量に限界があり、新しいパイプラインの建設を検討してきた。輸送経路になるトルコやアゼルバイジャン政府などと交渉を進め、1年以内にプロジェクトの概要を固める。