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やっぱり、こんな程度じゃすまないねぇ。
しかし何で、読売にしか出てないの?
http://www.yomiuri.co.jp/
人間と牛の細胞融合…東京農大
東京農業大(東京都世田谷区)の研究者らが、人間の細胞を牛の未
受精卵に移植し、「異種間融合胚(はい)」と呼ばれる細胞を作製して
いたことが、八日までにわかった。核の遺伝子はすべて人間由来とい
うこの牛の細胞は、試験容器内で培養したところ、通常の受精卵が育
つ時と同じように分裂を開始した。将来の医療への応用をにらんだ基
礎実験というが、国内では前例のない人間の異種細胞作りには、反発
もあるうえ、手法の一部は、国の研究指針を逸脱する疑いもあり、議論
を呼びそうだ。
融合胚を作ったのは、同大の岩崎説雄教授(発生生物工学)らのグ
ループ。成人の体細胞を、あらかじめ核を除いた牛の未受精卵に入
れた。その際に微弱な電気を加え、分裂の開始を促したところ、三回
分裂して止まった。
受精して分裂を始めたばかりの細胞は、多彩な臓器に育つ潜在的
な「万能性」を持つが、いったん臓器を構成する体細胞になるとそれ
が失われ、たとえば肝臓の細胞は筋肉の細胞になることはない。今回
の実験は、その仕組みを遺伝子レベルで解明する狙いで、人間の体
細胞の遺伝子を、牛のものとはいえ生命の初期に当たる未受精卵に
入れることで、細胞分裂の原点に引き戻し、本来あった万能性を復活
させられないか試していた。それが可能なら、将来は、万能化した細
胞を人間の各種臓器まで人為的に育てたうえで移植するといった治
療に役立てることが出来るためだ。
ただ、岩崎教授らの実験手法は、文部省が昨年、大学に対して定め
たヒトクローンの研究に関する指針に触れる疑いが強い。
この指針は、遺伝的に同一の複製(クローン)人間作りを防ぐ目的
で、人間の体細胞の核を、他の卵子に移植することを禁止している。
こうして出来た細胞を育て、人間の子宮に戻して出産させるとクロー
ンが出来る恐れがあるためだ。さらに岩崎教授は、実験実施の是非
を、事前に大学内にも諮っていなかった。
岩崎教授の話「牛と人間の融合胚なら、いずれは分裂が止まり、ど
ちらの子宮に戻しても着床せず出産には至らない。このため、クロー
ン人間作りにつながる実験との批判は受けないと思っていた。しかし、
公的なルール作りが進んでいる点を考えれば、軽率だったといわれて
もしかたがない」
(11月8日14:32)