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広告掲載中止とは。。。。
◆ユダヤ団体、週刊ポスト記事に大反発
【ロサンゼルス15日=石井一夫】小学館発行の週刊誌「週刊ポスト」の記事に抗議しているユダヤ人人権擁護団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)が、同誌に広告を掲載している日米の企業十社に対し、広告掲載の中止を要請していることが十五日、明らかになった。同センターは四年前、文芸春秋の月刊誌「マルコポーロ」を廃刊に追い込んでいるが、「今回も日本政府やイスラエル政府への働きかけを計画している」という。
同センター副所長のアブラハム・クーパー師によると、広告掲載の中止を要請した企業は、松下電器産業、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、マツダ、サントリー、キリンビール、住友商事の各米国現地法人計八社と、マスターカード、フィリップ・モリスの米企業二社。十四日いっせいに手紙やファクスを送ったという。
同センターが問題にしているのは、週刊ポスト十月十五日号の「長銀『われらが血税5兆円』を食うユダヤ資本人脈ついに掴(つか)んだ」と題する記事。
クーパー師は各社に送った文書の中で、「『長銀買収の裏にユダヤ金融資本の陰謀があった』というもの」と要約し、「こうした反ユダヤ主義の虚報は、ホロコースト(ユダヤ人の大虐殺)を正当化するためにヒトラーによって使われた」と記している。
また、各社の広告掲載実態を指摘したうえ「週刊ポストをサポートすることは、同誌の芳しくない記事に貴社を関係させることになる」としている。
読売新聞社の取材に対し、同師は「広告掲載企業を通じて週刊ポストに圧力をかけてもらう」と話している。
同センターは週刊ポストに対しても、記事の撤回と謝罪を求める文書を送っているが、ポスト関係者によると、同誌は、「記事に関する問題点を具体的に指摘するよう求める回答書」を十一日付で送付したという。これについてクーパー師は「誠実な回答とは思えない」と話している。
同センターは、世界的に最大規模の人権擁護団体で、会員は米国内だけでも四十万人を数える。一九九五年に「マルコポーロ」誌がホロコーストの歴史的な存在を否定する記事を掲載した時にも、これに抗議のうえ、各企業に文芸春秋の雑誌などへの広告掲載中止を要請。各企業が次々とこれに応じ、同社は同誌を廃刊にし、社長が辞任する事態となった。
週刊ポストの坂本隆・編集長の話「センターからの抗議に対しては、すでに文書で誠意ある回答をしている。広告に関することについては、事実関係がわからないのでコメントを控えたい」
(10月17日3:02)