Tweet |
http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/nccnews/ncc998.html
かけ放題の電話サービスが来春登場
KDDとCATV7社がIP電話実験(99/10/08)
通話時間にかかわらず定額で使える電話サービスが,2000年3月にも登場する
見通しだ。実現の方向性が見えてきたのはCATV電話。CATV事業者7社が,この10
月からKDDと共同でモニター実験を開始する。
実験では,電話交換機などは使わずに,CATVネットワーク上でVoIP(voice
over IP)技術により電話サービスを実現。通話品質や使い勝手を確かめる。
CATVネットワークでは低料金の定額インターネット・サービスが提供されている
が,その定額制を電話にも拡大する。
10月から実験を始めるCATV事業者は,大田ケーブルネットワーク(東京都大田
区),キャッチネットワーク(愛知県刈谷市),ケーブルテレビジョン東京(東
京都港区),津ケーブルテレビ(三重県津市),名古屋ケーブルネットワーク
(愛知県名古屋市),ひまわりネットワーク(愛知県豊田市),武蔵野三鷹ケー
ブルテレビ(東京都三鷹市)−−の7社。
このうち武蔵野三鷹ケーブルは,いち早く10月4日から実験を開始した。CATV
各社が自社ネットをKDDのネットワークと結び,CATV加入者同士やKDD網を経由し
たNTT電話との発着信を可能にする。CATV網の外側から電話をかける時のCATV電
話の番号は「001-XX-XXXX-XXXX」となる。
CATV各社は,半年のモニター実験の後,2000年3月にも商用サービスを始める
見込みである。商用化に関し,津ケーブルテレビは「CATV電話はCATVインター
ネットのオプション・サービス。CATVインターネット利用者相互間は,利用時間
にかかわらずかけ放題にしたい」と,定額制の採用に意欲的である。また武蔵野
三鷹ケーブルも,「電話1回線分の専有帯域は20kビット/秒程度と小さい。CATV
網内では定額制にする可能性も十分にある」としている。
CATV電話は,すでに局用電話交換機を使ったサービスをタイタス・コミュニ
ケーションズとJ-COM東京が提供中。料金は通話時間に応じた従量制だが,タイ
タスは夜7時から朝8時までのCATV電話加入者同士の通話に限ってかけ放題(無
料)にしている。
(安井 晴海)