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◎治安悪化に中国が危機感 返還まで4カ月のマカオ
【香港20日共同】12月20日の中国への返還まで4カ月と迫
ったポルトガル領マカオで主要産業のカジノの利権をめぐる地元暴
力団同士の抗争が激化している。
中国は将来の台湾統一に向け、香港に続くマカオ返還で「一国二
制度」の成功を内外にアピールしたい考えだが、台湾は李登輝総統
の「二国論」を機に「独立傾向」を強化。中国側は今後、難しいか
じ取りを迫られそうだ。
15日以降、爆弾テロと銃撃事件が相次いで発生、さらに返還後
の治安強化を強調している中国への挑戦とも受け取れる親中派議員
への集団暴行事件も起きた。
返還後のマカオ政府初代行政長官に決まっている何厚☆氏は19
日、「返還後、治安を改善できなければ、新政府の威信は低下、マ
カオの『一国二制度』が機能しないことを証明する結果になる」と
危機感を表明した。15日未明に起きた爆弾テロ事件では、暴力団
員2人が死亡。18日には、中国の国政助言機関、人民政治協商会
議委員を兼務するマカオ立法会(議会)の親中派議員、呉栄恪氏が、
中国政府のマカオ出先機関、新華社マカオ支社近くで男性グループ
に殴打され負傷、入院した。
19日朝には、停車中の小型バスの中に座っていた男性が何者か
に窓越しに銃で撃たれ死亡、市民を揺るがした。
中国側は、暴力団への威嚇効果を狙って返還後の軍駐留を決めて
いるが、ポルトガル側は今だに反対の立場という。
(注)☆金ヘンに華 (了)
[共同 8月20日] ( 1999-08-20-15:59 )