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◎旧ソ連製原発、同時停止も 二千年問題で、米が警告
【ワシントン28日共同】米エネルギー省は28日、上院コンピ
ューターの2000年問題特別委員会で、ロシア、東欧にある旧ソ
連製原発が、2000年問題によるコンピューター誤作動で、同時、
多発的に運転停止に追い込まれる恐れがある、と警告した。
同省によるとロシア、ウクライナなど9カ国23カ所の発電所で、
旧ソ連製原発68基が操業中。
これら原発の主要安全装置は2000年問題に対応を済ませてお
り緊急停止は問題なくできる。しかし、原子炉の状況を運転員に知
らせる装置などが未対応で、年末までに修理が終わらない場合、複
数の原発が同時に運転停止を強いられる可能性がある、という。
ロシア北西部では原発に電力の約50%を依存、ウクライナも4
7%を原発に頼っており、厳冬期に深刻な電力不足に見舞われる恐
れがある。
原子炉の状況を知らせる装置に不具合が起こる可能性があること
は、チェルノブイリ原発と同じタイプの黒鉛炉と新しい軽水炉の両
方で見つかっている、と同省担当者は証言。
多数の原発が停止し電力網全体がマヒした場合、停止後の原発を
冷やすディーゼル発電装置が正常に作動しないと大事故につながり
かねない。このため、同省はディーゼル燃料の備蓄などを関係国に
働きかけている、という。 (了)
[共同 9月29日] ( 1999-09-29-07:32 )