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◎米の大戦参戦は誤り? 過激な説で共和党もめる
【ワシントン26日共同】2000年米大統領選に出馬している
政治評論家のパット・ブキャナン氏(共和党)が第二次世界大戦の
米国の対独・対日戦開始は戦略的な間違いと指摘した著書を発表、
過激な説に党内外から反発が広がっている。
同氏の著書「帝国でなく共和国を」は米国がナチス・ドイツと日
本に勝利したことで、共産主義勢力に対する防波堤がなくなりソ連
の東西での拡張、中国の共産主義化を導いたと指摘。アジアで朝鮮
戦争、ベトナム戦争を自ら戦わざるをえなくなり、多数の犠牲者を
出して米国は「苦い結末」を手にしたと結論付けた。
同氏の立場はドイツの欧州支配、日本のアジア支配を容認し、両
国には米国を侵略する意図はなかったとの判断から、米国の介入を
批判する伝統的な孤立・保守主義を代弁している。
共和党の各候補は「退役軍人の感情を逆なでする」(ドール候補)
「驚くべき発言」(フォーブス候補)と一斉に反発したが、ブキャ
ナン氏は26日のテレビ・インタビューでも「米国は今も国際紛争
に介入する過ちを繰り返している。今度は第三次世界大戦に発展さ
せる気か」と気にかけていない。 (了)
[共同 9月27日] ( 1999-09-27-08:13 )