Tweet |
◎地震で総統選は「休戦」 被災見舞いで運動も
【台北22日共同】死者1800人以上と深刻な被害が広がる台
湾中部大地震は、来年3月の投票に向けスタートしていた総統選挙
戦を「休戦」させるなど、波紋を広げている。
台湾の国民党(李登輝主席)は地震発生当日の21日、党規委員
会で、無党派から総統選に出馬を表明している宋楚瑜・前台湾省長
の除名処分を、震災のため延期した。
また最大野党の民主進歩党も、陳水扁候補とペアを組む副総統候
補を28日までに指名する予定だったが、地震の被害が収まるまで
延期することを決定、与野党とも選挙活動を中断することになった。
李登輝総統は、国民党内に依然として宋候補を支持する勢力が根
強く存在し、国民党候補の連戦・副総統の人気が上向かないことに
いら立ち、地方の党集会で宋氏を名指し批判。「処分は早ければ早
いほどよい」として除名断行の構えだっただけに、すっかり機先を
そがれた形だ。
とはいえ、連氏をはじめ、宋、陳両候補とも「お見舞い」と称し
て被災地を連日回り、「休戦とは名ばかり」と見る向きも多い。
(了)
[共同 9月22日] ( 1999-09-22-19:11 )