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◎ゴルバチョフ氏夫人が死去 ソ連のイメージ改善に貢献
【モスクワ20日共同】ゴルバチョフ財団によると、、ゴルバチ
ョフ元ソ連大統領(68)の夫人ライサさんが急性白血病で入院し
ていたドイツ北西部ミュンスターの大学付属病院で20日、死去し
た。67歳だった。
ライサさんは7月25日に同病院に入院。ゴルバチョフ氏も闘病
の夫人に付き添っていた。
旧ソ連の歴代指導者の夫人が表舞台に出ることは少なかったが、
ライサさんは「ペレストロイカ(改革)」外交を推進したゴルバチ
ョフ氏とともに「ファーストレディ」として積極的に外遊に同行。
洗練された立ち居振る舞いで西側の注目を集めソ連の対外的なイメ
ージを大きく変えた。
ライサさんの急性白血病については、カザフスタンのセミパラチ
ンスク核実験場から100キロのロシア南部ルプツォフスクで生ま
れ育ったことが関係しているとの報道もある。事実とすれば、冷戦
終結に貢献した夫人は核開発競争の犠牲者でもあったことになる。
1991年4月にはソ連大統領として初訪日したゴルバチョフ氏
に同伴、軽妙なユーモアと微笑みで日本人にも好印象を与えた。そ
の半面、従来のカラを破って社会の前面に出た生き方には国内で批
判もあった。
鉄道建設作業員の家庭に生まれたライサさんは、モスクワ大学哲
学部時代に同大法学部在学中のゴルバチョフ氏と知り合い53年に
学生結婚。卒業後、夫の郷里のスタブロポリ地方で教師をしていた
こともある。
今年5月には夫妻で約2週間のオーストラリア旅行をしたばかり
だった。 (了)
[共同 9月20日] ( 1999-09-20-16:35 )