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◎金融疑惑でも窮地の大統領 側近の関与も判明
【ジャカルタ17日共同】インドネシアで再建途上のバリ銀行か
ら与党ゴルカル党に多額の資金が流れたとされる金融疑惑の国会証
人喚問で、ハビビ大統領の側近の関与が判明、大統領は東ティモー
ル問題と平行して金融疑惑でも窮地に追い込まれている。
国際通貨基金(IMF)は16日、融資の事実上の凍結を決定。
大統領が数少ない政権の成果として強調してきた経済再建にも影響
しかねない事態だ。
疑惑の発端はバリ銀行が約9000億ルピア(約135億円)の
債権を回収した際、5500億ルピアもの仲介料を金融コンサルタ
ントに支払ったこと。
債権回収は本来、銀行再建庁の担当。コンサルタントが介在した
上、このコンサルタントが与党の財政副部長だったことから、仲介
料は11月の国民協議会で実施される大統領選でのハビビ再選工作
資金だったとの疑いが浮上した。
銀行再建庁のユスフ長官は13日の国会証人喚問で、ハビビ大統
領の側近のバラムリ最高顧問会議議長から7月末「バリ銀行の業務
があるから副長官を代えないように」などと圧力を受けたと暴露。
バラムリ議長は大統領と同郷で、与党内に非公式に設置された大
統領再選チームを率いている人物とあって、疑惑は一層深まった。
インドネシアのメディアは、東ティモール問題と並んでこの金融
疑惑を連日報道、与党内からはハビビ氏の大統領候補見直しの声も
出ている。 (了)
[共同 9月17日] ( 1999-09-17-15:14 )