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IMF:インドネシアに警告 公的資金流用疑惑で
【ワシントン16日逸見義行】国際通貨基金(IMF)は16日、フィッシャー副専務理事が先週末にインドネシアのハビビ大統領と電話会談し、インドネシア政府の支援で再建中のバリ銀行に注入された公的資金が与党のゴルカル党に流れたとの疑惑が出ていることについて、「独立した調査機関による徹底した調査を早急に実施してほしい」と求めるとともに、違法行為があれば法的措置を取るよう警告したことを明らかにした。
IMFや世界銀行のインドネシア向け融資を巡っては、不正行為のうわさが絶えず流れており、米国を中心に、融資の問題点を指摘する声が高まっていた。IMFの今回の対応はこの批判を意識したもので、「調査結果は公表されるべきだ」と注文している。
今回の疑惑の進展によっては、インドネシア向けの国際金融支援融資の見直しにつながる可能性が出てきた。見直されることになれば、ハビビ政権やゴルカルの基盤が揺らぐ事態にもつながりかねない。