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◎政治犯199人を釈放 イスラエル西岸撤退も実施へ
【エルサレム9日共同】イスラエルは9日、ヨルダン川西岸から
のイスラエル軍追加撤退合意(ワイ合意)の履行に関する最終合意
に基づき、パレスチナ人政治犯199人を釈放した。最終合意履行
の第1弾で、昨年11月以来凍結状態にあった撤退合意がようやく
動きだした。
さらに、イスラエルとパレスチナ自治政府は同日、撤退の第1段
階実施に向けた権限移譲書の作成に入った。両者は権限が移譲され
る地域についてはほぼ合意しており、アラファト自治政府議長の署
名で同移譲書は発効、撤退が完了する。
同日早朝、イスラエルのシクマ、ナファ両刑務所に集められた受
刑者は、Vサインを掲げ、笑顔でバスに分乗。パレスチナ自治区の
ガザや西岸の各都市に到着し、家族らの歓迎を受けた。
第1弾で釈放される政治犯は当初200人の予定だったが、1人
が1週間後に刑期満了となるため拒否した。
自治政府は、政治犯の釈放問題を最終合意の交渉での最重要課題
の1つと位置づけてきた。しかし、交渉の大詰め段階で、「400
人の釈放」を求める自治政府と「350人」とするイスラエルが大
きく対立した。
最終的には、ユダヤ人を殺害した者やイスラム原理主義組織ハマ
スの活動家らが対象から外され、「2段階で350人釈放」のイス
ラエル案で決着したが、追加釈放に向けた協議継続の項目も合意に
盛り込まれた。残る150人は10月8日に釈放される。
(了)
[共同 9月10日] ( 1999-09-10-00:55 )