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回答先: デモ隊が豪大使館に乱入=国旗を燃やす−ジャカルタ 投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 9 月 09 日 13:15:50:
◎窮地のハビビ大統領 政権維持は微妙に
【ジャカルタ9日共同】併合派民兵により騒乱状態となった東テ
ィモールを契機に、インドネシアのハビビ大統領は国内外からの批
判を受け、窮地に陥っている。国内では退陣や次期大統領候補取り
消しを求める声が強まる一方で、次期大統領を選出する11月の国
民協議会(国権の最高機関)まで政権が維持できるか微妙な情勢だ。
独立への道を選択した住民投票の結果発表後に併合派民兵の住民
虐殺、略奪で危機的状況となった東ティモールへ国際部隊派遣を求
める声が強まる中で、ハビビ政権は「国民協議会で主権放棄を承認
するまで国際部隊受け入れを拒否する」との姿勢を取ってきた。
この判断には国軍の意向が強く働いている。戒厳令を受けて、東
ティモール治安回復作戦司令部の司令官についたばかりのキキ・シ
ャナクリ少将でさえ「国軍兵士と併合派民兵の感情的結び付きは理
解できる。一緒に独立派武装組織と闘ってきたのだから」と述べる
ほど、国軍内には独立に抵抗感があり、少なくとも主権放棄まで治
安維持の責任を持つとの自負が強い。
国際派で民主派を自認する一方、国軍最高司令官でありながら国
軍に基盤がない大統領は、国際社会と国軍との板挟み状態だ。
独立支持派や人権擁護派が「住民虐殺は民兵を支援する国軍が原
因」と批判すれば、併合支持派は「独立への道を開いた住民投票が
過ち」と、双方ともハビビ政権を批判している。
東ティモールの騒乱に対して「事前に何が起きるか包括的に検討
もせず、拙速で人気取り政策の結果」(タンブン民族学生組織元メ
ンバーの会議長)とハビビ流の“政治手法”に批判が集まっている。
巨額な公的融資の半分以上がゴルカル党に流れ、ハビビ大統領再選
資金に使われたとのバリ銀行疑惑も大統領を直撃しており、大統領
は満身創痍(そうい)の状態だ。 (了)
[共同 9月 9日] ( 1999-09-09-17:37 )