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◎老牛からクローンに成功 最高齢記録、と米大学
【ワシントン2日共同】人間に当てはめると80−90歳に相当
する高齢の雄牛から、クローンを作るのに成功した、とテキサスA
&M大が2日、発表した。
雄牛は21歳で、同大学によると、クローン作りの最高齢記録。
クローン動物のDNAは、親の年齢を引き継いでいるとされており、
誕生したクローン牛が長生きできるかどうか、注目されそうだ。
クローンは、ロデオ大会にも出場し優秀な牛として賞を取ったこ
ともあるブラマ種の「チャンス」の皮膚から取った細胞を元に作っ
た。先月誕生し「セカンドチャンス」と名付けられた。担当したジ
ョナサン・ヒル博士によると、健康状態は良好という。
チャンスはクローンの妊娠が成功する直前の今年春、死亡した。
世界初のクローン動物の羊のドリーは、染色体のテロメアと呼ば
れるDNA配列が誕生時から短かったことが分かっている。同配列
は年齢とともに短くなるため、初めから親と同じ長さのテロメアし
かないクローンは長生きできない可能性も指摘されている。
老牛から作ったセカンドチャンスは、テロメアと老化や寿命の関
係を解明する上でも貴重な研究材料、とヒル博士は話している。
(了)
[共同 9月 3日] ( 1999-09-03-08:41 )