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◎ナチス戦犯の新公判請求 子供を収容所送り 共同通信 9/ 2 06:02
【パリ1日共同】第2次大戦中に大量のユダヤ人を強制収容所に
送り、40数年前に死刑判決を受け逃亡中のナチス戦犯アロイス・
ブルンナー氏について、パリの予審判事は1日、ユダヤ人の子供を
収容所送りにした人道に対する罪で新たに重罪裁判を開始するよう
パリ控訴院に請求した。
同控訴院が近く公判開始を決定し、被告不在のまま新たな裁判が
開始される見通しとなった。
1912年オーストリア生まれの同氏は大戦中、パリ郊外の収容
所などでユダヤ人13万人を死亡させたとされる。54年と56年
にフランスの戦犯法廷で欠席のまま、死刑判決を受けた。92年に
シリアにいることが確認されたが、その後は行方も生死も不明。
87年には米紙シカゴ・サンデー・タイムズに「虐殺はまったく
悔いていない。もう一度やってもいい」などと語った。
人道に対する罪は、44年7月に250人の子供を収容所に送っ
たとして、フランスの弁護士が告訴していた。
シリアのアサド大統領は98年7月、パリ訪問時にシラク・フラ
ンス大統領に身柄引き渡しを求められ、「検討する」と答えた。
(了)
[共同 9月 2日] ( 1999-09-02 06:02 )