ピーター・フルコスの驚異的大発見!

 
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投稿者 SP' 日時 1999 年 8 月 26 日 15:15:23:

 B・アン・スレート/久保田八郎訳(『UFOS & SPACE』No.17、1976年4月号より)

 著名なUFO研究家で文筆家のジョン・キールが最近次のように述べた。
「ユーフォロジー(UFO学)は超心理学の一分野にとどめるべきだ。UFOが大気圏外から来る物体だという憶測を大衆に売り物にするような相も変わらぬ考え方は除かれなければならない」
 ところがUFOの正体に関するもう一方の正反対な説として、UFOの講演者で物理学者のスタントン・フリードマンは、もっと唯物的な見方をしている。
「UFOの科学的研究により、宇宙がどのようにして働いているかについて、もっと新しい知識に至ることが可能であると思う。それによって空間・時間・物質に関する物理学、新しい推進法、エネルギーの生産と応用の新しい方法などがわかってくるだろう」
 こうしてUFO問題に関する意見は両極端に分かれて、その間を明確な弧を描きながら振子が揺れるのである。十年以上もUFO研究をやってきた筆者は(目撃者との会見、物的証拠の収集と撮影、測定等を行った)、この両極端の説の最上の部分を結びつけることにした。科学界で関心が高まるにもかかわらず、UFO研究に進展がなかったことは事実である。この行き詰りは処理不良から政府の陰謀による隠蔽に至るあらゆる原因のせいである。だが簡単な事実がある。空飛ぶ円盤は有能な専門家の手で調査されるほど長期間地上に停止しないということだ。そこで筆者は考えた。この袋小路を突き破るのに超能力が応用できないものかと。
 大気圏内外を最初にうまく結びつけたのは、わが宇宙飛行士の一人であるエドガー・ミッチェルである。彼はアポロ十四号の飛行中に、超能力者のオラフ・ジョンソンと一連のテレパシー実験を行った人である。この実験は、超常現象に新たな大衆の容認を与え、科学研究を促進するために、研究をあと押ししようとして計画された。
 さて、我々は現代最高の超能力者として、オランダの大超能力者ピーター・フルコスに白羽の矢を立てた。彼はあの忌わしいボストンの絞殺事件、その後のアン・アーバー殺人事件、その他多数の事件を超能力によって解決した名高い人である。

 サイコメトリーの大超能力者

 フルコスの特技はサイコメトリーである。これは由来の不明な物品に手を触れることによって、それに関係のある人物または状態が次第に判明してくるというもので、彼は一九四一年にオランダの四階建てビルから落ちて脳を病んだ結果、この能力が出てきたのである。彼はハーグのズイダル病院で意識不明のまま横たわっていた。目覚めたとき、この屈強なオランダ人は過去・現在・未来を見透す能力がついているのに気づいて驚いた。このため後には“レーダー脳を持つ男”と称されるに至った。
 一九五六年、医学博士のアンドリヤ・プハリッチがフルコスを米国へ呼んで、メイン州グレンコーブのラウンドテーブル財団という自分の研究所でテストをしたことがある。ここでプ博士はこの超能力者を延々三年もテストして、フルコスの能力が驚嘆すべきもので真実のものであると確信するようになったのである。
 筆者は今年(一九七五年)四月にピーター・フルコスと約束した。
(訳注=俗にピーター・フルコスと書かれるが、訳者がオランダ大使館のスロート氏から聞いたところでは、この発音はむつかしく、片仮名で表記すればペーター・フュルコスとする方がより正確なようだが、本記事ではピーター・フルコスとした)
 続いて筆者は国内外からあらゆるUFO関係の証拠物件を集めた。私たちがカリフォルニア州ストゥーディオ市のフルコスの家に着いて、テープレコーダー類、ノートブック類、各種カメラ、約二十枚のマニラ紙封筒などを持ち込んだが、符号をつけたこの封筒類には金属片、灰、よごれたガラス、土、化学物質、写真一組等−−UFO関係の資料が入っている。
“まやかし物”やUFOに関係のない物は入れなかった。我々の目的はフルコスの能力をテストするよりも、むしろ実際的な調査が限界に達した実例につきまとうギャップを埋めるための知識を得ることにあったからだ。我々には別な目標もあった。「多数のシンの固いUFOファンたちは、すばらしい宇宙人が着陸するのを風の吹きすさぶ丘の上で座りながら待っている」というのがジョン・キールの言い分だが、超能力者フルコスが未知の物事を巧みに処理した多くの実例にかんがみて、ある“特定の”日時に、風の吹きすさぶ“特定の”丘に、他の世界の宇宙船が到着することを彼は予知できるかもしれないと、我々は気軽に考えていた。
 会見の数分前に我々がほとんど何も知っていないUFO関係資料が手に入ったので、これは超能力の透視テスト中にマインド・リーディング(他人の想念を読み取ること)やテレパシーなどを排除するのに都合のよいことになった。
 あらゆる器材や封筒類をうまくととのえた我々は、秘書によってフルコスの家の中へ案内された。かなり不作法な調子で我々は大きなテーブル上に材料をドサッと放り出した。そこではピーターと奥さんのステファニーが待っている。突然、状況がきびしくなった。
「おやおや、一体どれだけ材料を持って来たの?」と、やや不意を襲われたかたちでステファニーが聞く。「これを全部やることになれば、三日仕事になるよ!」とフルコスが言う。黒い眼が驚きの色を浮かべて封筒類を見まわしている。
 気まずい数秒間が流れた。我々は互いに顔を見合わせて、電話をかけたときのホッとした喜びや、これらUFO関係の資料を大汗を流して集めた当時を思い出した。超能力者がリーディング(透視)を行うのに要する時間や労力を考慮しなかったという点をも含めて、むしろコッケイな状態が一瞬過ぎたあと、我々は最も精密に調査した事件に関する資料を入れた封筒だけを選び始めた。
 それから、この超能力者と接している間に、ある重要な事に気づいたのである。相手に対して封筒の中味を言ってはならない。相手にまかせるとよいのだ。
「ピーターに好きなのを選ばせてよ」
とステファニーが言った。
 我々はあらかじめ周到に考えた質問をいくらか用意していた。これによって状況がうまくコントロールされ、我々が詳細に知りたかった分野へフルコスを誘導できると思ったのである。だが計画どおりにはゆかなかった。理由は簡単だ。
 本物の超能力者は極度に敏感で、各種の物品に対して反応度が異なるのである。超能力者の鼻の下へ物品を突き出して、きびしい追及をするわけにはゆかない。本人が最も強力な波動を放つ物品を選ぶには、自由に“感じる”ようにさせてやらねばいけないのだ。すると心中にイメージが浮かび上がって、それを語るのである。したがって封筒の中味のことをフルコスに話すなというステファニーの要求は妥当なのである。
 このような手順は−−または手順なしにでも−−一見デタラメのように思えるかもしれないが、そうすることによって言葉で誘導されずに本人の正確さを示すことができるのである。しかも、もしピーター・フルコスの透視したことが、我々 の知識の及ぶ限り特殊なケースで正しかったとすれば、こちらの知らなかった相手のリーディング結果も同様に正しいことになる。
 二時間にわたるインタビューはすべて重要な会話をまじえずに行われた。ここで読者の理解のために、超能力透視に先立って特殊なUFO事件を述べることにしよう。

<事件1>一九七二年十一月二日、米カンザス州デルフォス付近で発生したUFO着陸事件

 その夜七時頃、デューレル・ジョンソン夫妻は自宅(農家)の台所で夕食の準備をしていた。看護婦である夫人は夕食の仕度ができたことを知らせようとして、裏のドアから十六歳になる息子のロナルドを呼んだ。雑用がほとんど終わったので、すぐ中へ入るとロナルドが答えた。両親はちょっと待ってから、先に食事を始めた。
 もし夫妻がそのとき裏庭を見たとすれば、立ちすくんでいる息子の姿を見たことだろう。彼は羊囲いの近くの地上六十センチメートルの高さで輝く物体が浮かんでいるのを目撃していたのである。青、赤、オレンジなどのきらめく色光が、ドームのついた高さ三メートルの物体の表面に輝いている。それらの色光は激烈なもので、少年とUFO間の地面は白昼光のように照らされていた。
 ロナルドと犬はその場に立ちすくんで動けないらしく、まるで物体が何かの麻痺力を放射しているかのようだ。怪しい者が来ると家族に知らせるように訓練されている犬は奇妙にも沈黙している。五分間、不思議な物体は地上の空間に静止したまま震えるように光っていた。そして古い洗濯機の震動音に似た音を放っていた。
 突然、UFOの底部が光って上昇し家畜小屋の上空でコースを曲げて空中へ飛んで行ったが、スピードを増すにつれて音は加速するジェット機のような高音に変化した。このとき少年は自分が一時的に盲目状態になったのに気づいた。数秒後に視力が快復したので、家の中へ走り込んで両親に事件のことを話した。両親が少年と共に外へ出てみると、強烈な光体が遠い空中を急速に飛んでいるのが見えた。しかもロナルドの話を裏づける有力な証拠が残っていたのである。
 暗い地面に不気味な光る輪が輝いているのだ。この輪の径は約二・五メートルある。近くの樹木(複数)の低い部分も、まるで夜光塗料を塗ったように輝いている。ジョンソン夫人がしゃがみ込んで、輪を形成している灰白色の物質に手を触れると、とたんに指がしびれてしまった。この状態は局部麻酔に似ていて、二週間も続き、病院の患者の脈をとることができなかった。
 恐れおののいた家族は奇妙な幽霊のような輪を見つめていたが、特に父親はその輪が巨大なオーブンで焼かれたかのように乾いていたために考え込んでいた。一方、その周囲の地面は前日の雨でまだ濡れて、ぬかるみのままである。火ぶくれのような輪に水をかけると、ガラスに液体をかけたようにはじかれた。放射能はその場所で検出されていない。
 物的証拠を伴うUFO事件を専門に扱っているUFOの研究家であるミズーリ州のテッド・フィリップスが、その輪の所の土と付近の普通の土を採取した。研究所で輪の土の中に入れた種子は発芽しなかったが、普通の土では健康な植物がわずか十二日で生長した。
 更に輪の土を特殊な分析にかけるとマイクロウェーブが(たぶんUFOの推進法と関係があるのだろう)物理的な結果を生ぜしめたことを示した。オーブンと同様に、あとへ熱の痕跡を残さないで土を焼いているのである。これと同じプロセスによって土の中の家畜の小便が蒸発し、有毒物質たる白燐が生じたのである。白燐も短期間夜光塗料のように光っていた。
 普通の植物の生長を妨げた物体の真下の地面に、過度の金属塩や他の物質を生じさせた原因としてマイクロウェーブも考えられる。この同じエネルギーが少年の脳にも作用して一時的な盲目状態をひき起こしたのであろう。

<リーディング(透視)>

 ピーター・フルコスは“O”と記された封のされた封筒を選んだ。これには輪の位置から取った四オンスの土が入れてある。彼の指は封筒の端の上を少しさまよった。そして語った。
「これは野外の土に関係がある。ぬかるみではない。沼地ではないが、ときどきその地面に水分がある。損傷を受けた物がある。着陸によって損傷を受けたものだ。これはニセモノではなく本物だ! その物体に問題があった。何か悪い事が−−。推力にトラブルがあった。それがエネルギーを出したのだ。彼らは好奇心で来たのではなく、推進機関を修理するためだ。
 人間は外へ降り立たなかった。彼らはその飛ぶ物体の内部で働いた。地面には輪が残ったが、足跡やその他の物はない。輪があるだけだ。−−それは飛行機のように離陸したのではなく、垂直に上昇した。
 平たい谷間とジープで作られた小さな道、それに農家が見える。輪はその家から遠くはない。飛ぶ物体が修理をしていたときは、地面に雪はなく、ぬかるみだった」

<事件2>ヒル夫妻の事件

 さて超能力者は“K”と記された封筒に手を伸ばした。これにはベティとバーニー・ヒルの写真が入っているのである。この夫妻は一九六一年にニューハンプシャーの人里離れた地域をドライブ中、宇宙人に誘拐された。円盤の中の別々な部屋で身体検査をされたあと釈放された。何かわからない方法で心中から閉め出されたために、バーニーもベティも事件の記憶がない。しかし二人の潜在意識は奇妙な悪夢に悩まされた。それで一九六四年に精神科医のベンジャミン・サイモンが催眠術による逆行法をかけて、二人の恐ろしい誘拐事件を思い出させたのである。

<リーディング>

 フルコスは閉じられた封筒にかなり強く片手を置いて言った。
「これはさっきの物(前記のUFO着陸事件)とは関係ない。この男(バーニー)は非常にまじめである。断言するが彼は売名屋ではない。この男にはウソをつく理由はない。彼は真実を語った。UFOを全く信じていなかった。体が麻痺した−−意志力を全く持たなかった。もし彼がカメラを持っていて、円盤の中で写真を撮ったとしても写らなかっただろう。彼が家に帰ったとき食物の匂いも味もわからなかったと言わなかったかね?」
 フルコスはヒル夫妻事件を、まるで昨日起こったかのように、ときどき現在形で話す。バーニーは数年前に亡くなった。誘拐事件に続く数日間、バーニーが食欲をなくしたかどうかを調べるために、我々はベティに電話をかけた。するとベティは、思い出せないが事件の少し前は甘口の食事をとっていたと言う。
 ヒル夫妻の事件はジョン・フラー著“妨害された旅”に詳細に述べてある。このオランダの超能力者が詳細な内容を知ったかもしれないことは考えられるが、データを読んだかどうかはきわめて疑わしい。フルコスは読書を好まない人である。「私は書物を読むわけにはゆかない。心が集中しないからだ」と言っている。
 ノーマ・リー・ブラウニング著“ピーター・フルコスの超能力の世界”の原稿は、フルコスの承認を得るために一章ずつ読んでやらねばならなかったし、次に出る予定の著書“明日来るもの”も彼のために読まれている。
 バーニーの体験に先立ってバー ニーがUFOの存在に懐疑的な態度を示していたという点、超能力者の透視はたしかに正しかった。バーニー・ヒルはUFO問題を“バカらしい”と考えていたのである。またフルコスが次のように述べたことも正しかった。
「彼らは(宇宙人は)体の大きな人々ではない。事件は夜間に発生した。家の中ではない。彼は(バーニーは)外にいた。どこからかやって来たか、だれかを訪問するところだった。そのことを考える時間はなかった。急にあらゆる物事が停止した。彼は全く意識がなかった。宇宙人はテレパシーでもって彼の心をふさいだ」
 ヒル夫妻が一九六一年のあの夜、淋しい道路上に車をとめて頭上の輝く物体をもっとよく見ようとしたとき、バーニーが双眼鏡を取り出して焦点を合わせると、彼が“パンケーキ”と呼んだ物体のまわりに窓の列(複数)が見えた。そして六人の人影も見えたのである。
 その後、催眠状態下で彼の声は恐怖で震えた。(宇宙人たちの)つり上がった眼のことを話したが、これを彼は“不思議の国のアリス”のチェシャー・キャットにたとえている。この眼がバーニーを見つめ返していた。「そこでじっとして見続けなさい」と、その眼が彼の頭の中で告げた。車の方へ引き返してもまだその眼が頭の中で語り続ける−−。

 カリフォルニア州に大地震が起こる!?

 このときフルコスは椅子の背にもたれて少しくつろいでから、驚くべき予言を行った!
「他の惑星から来たあの人々は十九カ月ないし二十二カ月後にここへやって来る。カリフォルニアで起こる大地震の後だ。まだ時期は早い。今彼らが来たとすれば、そして地球人に話しかけたとすれば、地球人は彼らを刑務所へ入れるか、どこから来たのかと尋ねて精神病院へ入れるだろう。政府は円盤が存在することはよく承知している。レーダースクリーンにも写ったし、警察も空軍関係者も目撃しているが、政府は円盤がどこから来るのかを知らない。政府は世界にパニックを起こしたくないもんだから、円盤のことを公表しないんだ。だが政府は円盤が存在することを知っている!」
 円盤はどこへ着陸するか知っていますか、と我々はフルコスに尋ねた。
「アリゾナとニューメキシコだ。だが種類の違うUFOがある。たぶん八種類あるだろう。全く同じ型ではない。宇宙人たちの内臓と肺は地球人と同じではない。彼らの頭は大きい。地震は円盤とともに重要問題となる。−−地球人が地下爆発と地中深くからオイルを全部取り出すために起こる地震だ」
 フルコスは透視を続けるためにテーブルの方へ手を伸ばして“D”と記された封筒を選んだ。これにはある至近距離のUFO目撃事件後に地面で発見された粉の入ったガラスビンが封入されている。我々はこの事件については何も知らず、ましてその粉のことも知らない。これはカリフォルニアの新聞サンタ・アナ・レジスター紙に掲載されるウィークリー・コラム“続出するUFO事件”の筆者、ロバート・クリンとデービッド・ブランチから、テストを受けてみてくれと依頼されたものである。この二人のジャーナリストは一九六七年秋にエルシノア湖付近で起こったその事件の現地調査もやったのである。

<事件3>エルシノアの“粉”事件

 ある会社重役が真夜中すぎに会合を終えて車で帰路についていたところ、突然車が停止し、ラジオもヘッドライトも消えてしまった。彼は車の上方から強い圧力がかかってきたように感じた。頭と両肩を押さえつけるような力である。すると頭上を通過する物体が見えた。直径約九メートル、台皿型の赤オレンジ色飛行体である。高度は約五十メートル、ぐらぐらしながら飛んでいたが、すぐ真上まで来て停止したので、物体の回転ライトが道路やあたり一帯を照らし出した。目撃者が物体を一分以上見ると、それは飛び去った。すると車のヘッドライトとラジオが元どおりに作動した。翌日、この場所に硫黄の匂いのする多量の白い粉が発見されたのである。

<リーディング>

 フルコスは軽くその封筒に触れて透視を始めた。
「これは今までのどのケースにも当てはまらない。科学者はこの化学物質を正確に見きわめることはできないだろう。一部分だけはわかるが、すべての事はわからないだろう。この物質は彼らの体に関係がある。彼らは摩擦や高速を克服するために体に塗るようにして用いるのだ。それを食べると私は言っているのではない。それは悪臭を放つ物だ。
 彼らはこの物質を宇宙船内でも用いてスピードをコントロールする。あらゆるUFOがこれを用いるわけではない。これは我々がタバコを吸ってあとに灰が残るような調子で残されたものだ。つまり自動車のエンジンをかけると煙が出る。そんなものなんだ。最初にその物質を用いるときは状態が違っているんだが、使ったあとは排気パイプから出て、こうなるんだ。
 彼らは我々とは違うエネルギーを用いる。我々がジェット機に乗るときに空気を応用するような方法ではない。この物体(UFO)には多くの機械類はない。エネルギーは中心部から外側へ働く。それで粉は空中に出るんだ」
 フルコスは円型のUFOの絵を描いた。中心部からフチの方へパイプ(複数)がついており、更にフチから外へ短い二本の“排気パイプ”が付属する状態を描いて、語り続けた。
「この粉は別の世界から来たもので、化学者はその正体を知ることはできないね」
 このとき我々質問者は粉の性質や、いかなる検査が行われたのかということは知らなかった。後になって、この粉は発火性のもので、燃やすとオレンジ赤色の光を出すということを知らされた。フルコスはこの点も正しかった。粉を検査した結果、化学者たちの間に意見の衝突があったのだ。現在までこの粉の正確な成分はわかっていない。

<事件4>テキサス州の“金属”

 次に超能力者は奇妙な形に丸くなった輝く金属のかたまりを入れた封筒に手を伸ばした。テキサス州の一農夫がUFOを目撃したあと自分の土地一杯に散らばっているのを発見した多数のかたまりの一つである。数年前この事件が発生したとき、この金属を分析するために科学者へ送られていた。しかし今まで奇妙な物としてトランクの中にしまい込まれていたのである。現在までに判明しているのは、この金属はセ氏六十一度という異常な低温で溶けるということだけであった。今は分光写真による分析の計画がなされている。

<リーディング>

 フルコスは封筒に手を触れないで凝視した。
「私の体が乾いてゆく、乾いてゆく! 体液のすべてが体から出てゆく。ものすごい熱。乾く。溶ける。この円盤が破壊したとき、あらゆる部分は爆発したのではなく、溶けたのだ!」
 透視して見える状態を説明するために、フルコスは我々をじっと見つめた。
「これは地上で飛行機が墜落したような状態ではない。違うんだ。円盤が墜落すると、あとに大きな破片は残らない。その場合は機体がこわれるのではない。ものすごい高熱によって、ひとりでに溶けるんだ。そして雨のように流れ出す。これは冷却システムと関係がある。この封筒の中には地上にないような金属がある。科学者に調べてもらったらいい」
 これに対しては次のように言える。UFOにひどい故障が起こった場合、このように自己消滅する方法は全く合理的だと。宇宙的にはまだ幼児であり住民が好戦的で原始的な惑星に、進歩した科学器機を残さないために、これ以上うまい方法はないだろう。
 フルコスは物品透視の疲れる仕事を一休みした。そこで質問した。
−−あなたは円盤を見たことがありますか?
「うん、あれはずっと以前のことだった。一九五六年に私がプハリッチと一緒にいた頃だ。私たちはメイン州グレンコーブの部屋が四十もある大きな家に住んでいた。そこはプハリッチ博士の医療財団で、私の寝室は海に近かった。
 ある夜、私の前妻が言った。『空中に球があるわよ!』。月だろうと私は言ったんだが、やがてそれが動くんだ。二人は夜の一時頃に寝て、それ以上は注意を払わなかった」
 約一時間後、熟睡していたフルコスを何かが起こした。森を通り抜けてパジャマ姿ではだしのまま一マイル歩いて海岸まで行こうという衝動にかられたのである。十一月の夜はすごく寒い。これは超能力者フルコスに送られた一種のテレパシーなのだろうか。彼は自分の好奇心のためだろうと思ったが、海岸へ出てみると、遠からぬ海面上に透明な物体がいて、その中に三人の人間がフルコスの方を見つめているのだ。
 凍りつくような海水にもかかわらずフルコスは物体めがけて泳ぎ始めた。物体から眼を離さずにいると、その内部に箱または機械らしき物が見えるが乗員たちの顔がはっきりわからない。突然、ほとんどUFOに手が届きそうな位置まで来たとき、彼は泳ぐのをやめてしまった。
「もっと近くへ行きたかったが、できなかった! たぶん相手は私の心をふさいだのだろう。もっと接近していたら私は死んだことだろう。もうそれ以上は低温に耐えられなかったので、岩場の方へ泳ぎ帰って物体が離水するのを見ていた。家に帰るとプハリッチがドアの所で私を探していて、どうしたんだ、自殺を企てたのか、と聞くんだ」
 フルコスをテストした人々は、超能力のために彼の体内に激痛が起こることを知っている。あまりに多数の悩める人々の生活の奥深くを見たのだ。現在多くの人が超能力を開発しようと躍起になっているけれども、フルコスの場合は事故の結果、突然に出てきたのである。彼は言う。
「あんたらもこの能力を持てるが、そうなると狂人になるだろう! 私はむしろ正常になりたいんだ。この能力を消すことができたら私は世界一幸せな人間になれるんだがなあ!」
 こうして、あの夜の彼の奇怪な行動からみて、プハリッチ博士はこの超能力者が自殺を企てたと考えた。だが話を残らず聞いて、翌日二人は海岸の岩場へ行ってみた。今は潮も低くなって露出した岩に、直径約九メートルの輪が焼き込まれていた!

<事件5>ペンシルバニア州の“怪人”の足跡

 我々のインタビューで最も驚くべき部分は、最後の小品に関するものだろう。これは超能力者との会見の直前に我々が入手したものである。これはフルコスの家へ行く途中、郵便局で受け取ったものだ。これを実験に使用するつもりはなかったのだが、やはり封筒の中へ入れたのである。ペンシルバニア州ウェストモーランド郡のUFO研究グループの会長、スタン・ゴードンが送ってくれたこの写真は、三本指の大きな足跡からとった石膏の写真で、同州で発見された多くの目撃者の話などから、UFOと、その地域を歩きまわる毛むくじゃらの巨人との間に関連があるのではないかというのがゴードンの意見であった。

<リーディング>

 フルコスが写真の入った封筒に軽く手を触れたとき、叫び声を上げて反応を示した。
「ノウ! ノウ! これは完全じゃないよ!」
 写真がうまく撮れていないというのか、それとも封筒の中味がインチキだという意味なのかと尋ねてみた。ショックを受けないわけにはゆかなかったのだ!
「これはトリック写真ではないよ。大気圏外の物だ!」
 超能力者は確信をもって宣言した。
「他の惑星の人間が死ぬときは、我々の肉体のように腐敗しないんだ。彼らは乾燥して粉のようになるんだ! この写真の人物は乾燥中なのだが、まだ完全に乾燥しきってはいないんだ」
 フルコスは封筒を破り、写真を取り出して見つめた。そしてペンを持つと写真の中に別な二本の指を急速に描き込んだ。
「やあ! こうすればもっと正確だ」
と言って写真を見ている。
 超能力者の言葉の意味は我々を呆然とさせた。これは“ビッグフット”と呼ばれる怪人の残骸−−正体を知るための手がかりになる骨など−−を決して残さないという謎を解くことになるだろう。我々が彼の説明を議論し合っていると、フルコスがさえぎった。彼の態度は、超能力で透視した事は正確だという絶対的な確信に満ちたものであった。
 インタビューは終了に近づいた。透視してもらったUFO資料に関する我々の知識によれば、フルコスの透視はほぼ百パーセント正確である。もし彼が我々の知らない事について正しかったとすれば、UFO研究とビッグフットの探険に関して全く新しい視野が開けるだろう。

 我々はこのたくましい体をしたオランダ人に質問したい事が一つあった。UFO研究家だけが思いつく質問である。
−−なぜ大気圏外から人間が地球へやって来るのですか?
「地球が最低の惑星だからさ」とフルコスは重々しい口調で答える。
「最もエゴの強い人間たちの集まりだ−−聖書には人間が死ぬと地獄へ行くと書いてある。だが地獄とは我々が住んでいるこの世界なのだ」と彼はこぶしで胸を叩きながら言う。
「我々はお互いに理解し合っていないんだ。万人が自分の欲しい物をすべて持っていながら、餓死する人も沢山いる。我々はコーヒーや米がよい値で売れなければ腐らせたりする! ね? これこそ我々が住んでいる地獄だ。しかし他の惑星(複数)から来る人々は我々地球人をはるかに超えていて、我々が間違った事をやっているということを教えてくれるのだ」
 もしピーター・フルコスの予言が正しければ“彼ら(他の惑星の人々)”を探すべき場所は、カリフォルニアの大地震以後のアリゾナ州とニューメキシコ州である。



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