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http://www.jca.ax.apc.org/aml/9903/11574.html
より全文転載です。
これも先の時事通信のものと一緒に転載しても可です。 新潟県沖の日本領海内で二十三日、国籍不明の不審船二隻が発見された。小
Subject: [aml 11574] 自衛隊の実戦(読売も奇妙な記事 From: 山崎 久隆
Date: Thu, 25 Mar 1999 13:23:33 +0900
Seq: 11574
各社の第一報を調べてみました。読売も以下のように書いています。
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192 03/23 21:14 日本海の不審船に自衛艦警告射撃
渕首相は二十四日未明、逃走を続ける不審船に対応するため、海上自衛隊によ
る海上警備行動の発動を承認した。これに先立ち首相は持ち回り閣議と安全保
障会議で了承を取り付けた。これを受け野呂田防衛庁長官が二十四日午前零時
五十分に海自に海上警備行動をとるよう発令した。海上警備行動は自衛隊発足
後初めて。二隻の不審船は海上保安庁の巡視船艇などの停船命令を無視して日
本海を北上。巡視船「ちくぜん」などが二十三日午後八時から二隻に対し、二
〇ミリ機銃などで威嚇射撃を行った。しかし二隻が速度を上げて逃走したため、
政府は巡視船では対応できないと判断、治安維持のため海上警備行動の発令に
踏み切ったものだ。護衛艦「みょうこう」などが二十四日午前一時十九分、不
審船に対し警告射撃を行った。二隻は外国の工作船との見方もある。
防衛庁や運輸省によると、新潟県・佐渡島の西約十八キロの日本領海内で二
十三日午前六時四十二分ごろ、海上自衛隊の哨戒機P3Cが不審な漁船を発見。
さらに同九時二十五分ごろにも、石川県・能登半島の東約四十六キロの日本領
海内で別の不審な漁船を見つけた。二隻の不審船は「第1大西丸」と「第2大
和丸」と船名が書かれた漁船。運輸省によると、二十四日午前零時現在、第2
大和丸は日本と韓国、 北朝鮮、 ロシアの中間地点を結んだ日本海上の「中間
線」を越えたが、第1大西丸は中間線を越える手前でいったん停船した。
二隻はいずれも一〇〇トン級、長さ約三十メートル。漁具を搭載しておらず、
高度な通信能力があるとみられるアンテナを多数備えている。
水産庁によると、第1大西丸という名の船はかつて、兵庫県香住町の沖合底
引き網漁船だったが、一九九四年に同県の漁船原簿から抹消され、漁船として
は使用できない。同船は国旗も掲げていなかった。
また、もう一隻の船体には「第2大和丸」と書かれていた。この名前の船は、
同県香住町と豊岡市の漁協に一隻ずつ現存するが、不審船が発見された時刻に
は、二隻とも別の海域で操業中と確認された。
海保は海自から通報を受け、巡視船艇十五隻、航空機二機を出動させた。巡
視船艇は能登半島北方の公海上で、二隻に船舶無線などで停船を指示したが、
従わなかったため、午後八時、海面に向けて威嚇射撃。その後、二隻はそれま
での時速約二十二キロからスピードを上げ、北上を続けた。
巡視船艇は再び引き離されたため、運輸省は同八時五十五分、速度の早い護
衛艦に二隻を追跡してもらうよう防衛庁に要請。海上での取り締まり活動に関
して防衛庁が運輸省から「官庁間協力(国家行政組織法二条)を要請されたの
は初めて」(防衛庁)。P3Cが燃料補給のため交代しながら監視し続けたほ
か、「はるな」など護衛艦三隻も海上から不審船を追跡した。
[1999-03-23-21:14]
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記事配信は23日の午後9時14分です。この段階でもう予定記事として自
衛隊の海上警備活動発令時刻が書かれているだけでなく、「護衛艦「みょうこ
う」などが二十四日午前一時十九分、不審船に対し警告射撃を行った。」と未
来の発砲時刻まで記載されています。この時刻はその後の他の報道機関も全て
記載している時刻と一致します。それはそうだ、防衛庁が発表している時刻を
記事にしているだけですから。
ということは、読売新聞は少なくても4時間も前に発砲時刻を知っていたこ
とになります。これはもはや予測記事ではなく明確にリーク情報です。
時事通信と読売には、あらかじめ事態のシナリオが示されていた証拠といえ
ます。
HISATAKA YAMASAKI
[SDI00872@nifty.ne.jp]
99 03 25
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