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回答先: Re: ご参考・AV系家電品の死に方ノート。(興味ある人だけどーぞ) 投稿者 ゆーゆ 日時 1999 年 7 月 20 日 20:27:39:
> この回路技術にものすごく興味があるのですが、、、。
> よろしければ、資料等について教えていただけないでしょうか
本当は電気回路図を添付して、長々と説明すべきところなのですが、
そこを敢えて私の「主観」をもとに、要点を極く手短に無理矢理提唱致します。
残念ながらお尋ねのような、直接の解説書のようなものは全然存じません。
技術者入門学習用の書籍類としては、CQ出版をはじめとして各種ございます。
民生品向け、小型ケミコンの有名国内メーカーとして、
日本ケミコン
http://www.chemi-con.co.jp/chemi-con/support/TECHNOTE/F_TNOTE.html
に技術解説が書いてあります。故障関係は、「5.アルミコンデンサの寿命について」
あたりに、いろいろご立派な記述があります。(眠くて読んでおりません。)
<1>最近のテレビ類では知りませんが10年位前までのモデルでは、
電源ON/OFFの一瞬だけ、ケミコンに逆方向の電圧も加わる様になる?構成が思い当たります。実際に詳細に測定した訳ではありませんのでいい加減な憶測ですが、
ケミコン早死にの促進要因になる可能性ももしや?と疑っています。
その場合、新品購入後7〜8年目以降を目途に、故障が頻発するかも知れません。
この手法のもっともらしい理由が古い教科書には説明されていましたが、現在では別方法にて安価に、ケミコンへの逆電圧ストレスなしに解決が可能だと思います。
<2>大抵のテレビでは同期走査の部分のケミコン1〜2個程度が数年程度でいかれ始めて、画面が不安定になります。一般的に「もう寿命です」と言われるようですね。
そのほか、負担がかかる部分のケミコンが弱った場合では、その付近の半導体が電気的に「指をトンカチで叩き続けられる」ような状態となって、遂に絶命します。
これがもとで、周囲の電子部品類までもが次々と誘爆を起こすのがよい設計法です。
<3>使い込んだパソコンの電源では、耳鳴りの悲鳴を上げるまでにケミコンがいずれ劣化していきます。これも、わずか2個程のケミコンが極端に劣化して機能低下を招いている事が多いのです。放置していたらやはり「誘爆」を招く事でしょう。
私が用いている幾つかの機器では各種長寿命コンデンサーに取り替えた上、耐用年限をとうに超過した状態で事実、しつこく酷使し続けています。
しかし!素人の方のそのような作業は絶対にお薦めできません。その理由は、
<1>取り替える部品の各規格や数値が、どのように異なっていても安全か?
<2>どういう動作状況が正常だと判断出来るか?各種測定器を適所に使えるか?
その故障状況をプロの人に説明できる程、的確に理解できているか?
<3>半田付けがいい加減だと火災のおそれすらあって、大変に危険。
<4>分解あるいは交換部品を誤った方向に取り付けたら、非常に危険。
<5>個人でいじくった代物を修理に出す必要が生じても、対応不能の可能性も。
それでも環境に優しい〜と強行なさる人は、命懸けで当然!と思ってください。
なお最近のテレビやパソコンCRTでは、回路図があまり添付されていません。
ユーザー各自の修理持込が期待されている時代ではないのでしょう。
というのは一般論として民生用家電品は、壊れたら捨てたほうが修理の人件コスト不要で結局安上がり、かつ自分でいじるより安全です。
これは企業サイドの独善的論理とは言い切れません。
高度な産業社会に生かされる善良な市民は、詳細な技術情報をある程度咀嚼できなければ経済対価にて解決を図るのが結果的に最善の策だと思います。
なんという結論でしょう。(このくらいでなるべくご勘弁を^^;)