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放送文化回収は単純ミス
今月6日に発売された月刊誌『放送文化』(日本放送出版協会=NH
K出版)3月号が、書店に並んだ直後に回収された問題は、連載記事
の差し替えを忘れ、そのまま掲載したことが原因だったことが20日、
分かった。
問題の記事は、評論家、広瀬隆氏の連載エッセー「地球の落とし
穴」の第8回。6日に発売された記事のタイトルは「納税者の反乱はな
ぜ起こらないのか」で、税金問題について触れているが、17日に再発
売された同誌では、「CIA長官の遺伝子組み換え食品」の原稿に変わ
っている。
なぜ、こんな事態になってしまったのか。同誌の泊祐二編集長は、
「広瀬さんの方から原稿をもらった後に、『内容がよそに書いたものと
バッティングする』といわれて差し替え分をもらった。それが、ウチの
編集部が別のフロアに引っ越したり、ちょうど年末進行の忙しい時期
に重なったりしたために、担当者が原稿を差し替えることを忘れてしま
った。ゲラの段階でも気が付かず、書店に配送されてようやく分かっ
た。まったくの単純ミスです」と説明。
広瀬氏からは抗議はなかったものの、「広瀬さんのような有名作家
が、ウチのような小さな雑誌に書いてくれているのに申し訳ない」と平
身低頭だ。
NHK出版の企画管理室では、回収に関連した経済的損失について
配送コストが改めてかかったくらいで、経済的損失は100万円単位。
ただ、各方面に迷惑をかけたのは痛い」と話している。
『放送文化』は、NHKに限らず、マスメディア全般について硬軟取り
混ぜた記事を掲載しており、業界内外の支持がある雑誌。発行部数
は公称15万部。今回の回収騒動はおりしも、NHKの草野満代・前ア
ナウンサーがエッセーを書いていたこともあって、様々な臆測を呼ん
だが、草野アナのエッセーはそのまま掲載されている。
http://www.asyura.com/kj005900.htm#5954