Tweet |
それはこれです。
「今夜も隣の学生カップルの一回戦目の声が聞こえてきた。
私はアノ声を聞くと、自分が生きていることの価値がわからなくなる。
30を過ぎて素人童貞の私は、アノ声に慣れるということがない。
素人の若い女の子と仕事でないセックスをすることは、いまなお
私の夢であり、どうやら一生見果てぬ夢のまま終わりそうだ。
普通の女の子と、普通の部屋で、普通の服を着たままからみあい、
日常の場がセックスの場へと、なし崩しに移行する神秘・・・。
それはまさに神秘であり、想像を絶する、理解しがたい現実である。
私はいまその現実と隣り合わせにいるにもかかわらず、その現実の
ほんの断片すら実際に生き、自ら実感することはできないのだ。
30を過ぎてこんな学生アパートのようなところに住み、コンビニ弁当を
食べている私。
貯金ばかりが増えていくが、そんなはした金もいずれだれかに騙し取られる
くらいが落ちだろう。
私のような「弱者」は、SAPIOでも読んで右翼にでもなるのがお似合い
なのかもしれない。」